こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
世の中には「バランスを取ろう」と説く人が多くいます。
「仕事とプライベートのバランスを取る」とか
「食事のバランスを良くしよう」といった主張です。
ですが、このようなバランスを取る考え方に
賛同できないことが私はよくあります。
なぜなら、「バランスを取る」というのが
優先順位の抜け落ちた状態であるケースが多いからです。
もちろん、専門家が厳密な定義をした上で
「バランスを取る」という表現を使う場合はいいでしょう。
ですが、素人が「バランスを取る」と言う場合は
単に思考停止していることがよくあります。
たとえば、「健康法とかは詳しくないけど
バランスよく食べるようにしている」と言う人がいます。
そういった方にとって「バランス」とは
何を指しているのでしょうか?
炭水化物、タンパク質、脂質、食物繊維などを
同じくらいの比率で摂ることでしょうか?
それとも、厚生労働省の推奨する基準を目安にして
メニューを選ぶ食べ方でしょうか?
あるいは、白米、サラダ、焼き魚、味噌汁を並べた
いわゆる定食のような食事でしょうか?
あるいは、一週間の中でファストフードを食べる日と
野菜中心の食事を摂る日をわけて
メリハリをつけることでしょうか?
「バランス良く」と言っている人に聞いてみると、
ほとんど明確な回答は返ってきません。
とくにバランスの定義を考えておらず、昨日までと同じ食生活を続けているのです。
もし本当にバランスがよい食生活を続けていれば
病気やプチ不調もなく、スタイルも非常によく、
体脂肪率もかなり低くなるはずです。
現時点で、こういった結果を得られていないのに、
昨日までと同じ食生活を続けているわけです。
美味しいものが食べたいのか、ダイエットしたいのか、
健康的でいたいのか、短時間で食事を済ませたいのか、
といった目的によって最適な方法かは変わるでしょう。
いずれにせよ雑な意味で「バランス」と言うのは
思考停止になりかねないので注意してみてください。
ちなみに「ほとんどの分野においては
“バランスを取らない”ほうが結果につながる」
というのが私の持論です。
たとえば、ビジネスには、商品開発、集客、セールス、
ポジショニング、ブランディング、フォローアップなど
様々な要素があります。
これらにバランス良く時間、お金、労力を投下すると
リソース(資源)が分散してしまい、ろくに結果が出ません。
「今のボトルネックはセールスだ」といったように
優先順位を見極めたほうが結果につながるのです。
相馬一進