こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
前回、「学校ブランディング」のメリットについて書きました。
セミナーなどを「学校」のように演出すると、
信頼性を上げたり、客層が良くなったりするという内容でした。
ただし、学校ブランディングは万能ではありません。
なぜなら、学校への嫌悪感を刺激してしまうという
デメリットと表裏一体だからです。
というのも、学校ブランディングをすると、
セミナーや書籍が地味で難しそうな印象になります。
そのため「結果が出なさそう」とか
「退屈そう」といったイメージを抱く人も増えるのです。
これを読むあなたは
「え? 学校に悪い印象なんてない」と思うかもしれません。
ですが、それはあなたが平均的な日本人よりも
勉強熱心で優秀だからでしょう。
世の中には、義務教育で落ちこぼれた経験があって、
学校に嫌悪感を持っている人も多くいます。
以前、別の記事で書きましたが、日本全体で言えば
小学生レベルの読み書きも苦手な人もたくさんいるです。
ご参考:日本人の読解力のレベル
たとえば、国際成人力調査(PIAAC)という調査では、
読解力の問題で高得点が取れた人は
わずか1.2%しかいませんでした。
それどころか、世の中の3割くらいの人は
小学生レベルの読解問題すら苦戦するのです。
これは、遺伝的な脳の機能なども関係しているので
しょうがない部分もあります。
子供の頃に頑張って先生の話を聞いていたのに、
生まれつきの特性のせいで
授業についていけなかった人が数多くいるわけです。
そういった勉強が苦手だった人は
「学校」と聞くだけで拒絶反応をして離れがちです。
だからこそ、学校ブランディングは
売上がガクンと下がる要因にもなります。
このデメリットは、「学校ブランディングによって
勉強熱心な人が集められる」というメリットと
コインの裏表の関係になっています。
どちらかを切り離すことはできません。
学校ブランディングに限らず、
マーケティングを検討するときは
メリットとデメリットの両面を考える必要があります。
あなたがマーケティングに携わるときも、
ぜひ多角的な視点を持っている専門家から
アドバイスを受けるようにしてください。
自分の主観だけで判断すると、
売上規模が10分の1とか100分の1になりかねないからです。