こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
クライアントが書いたコピーライティングを
私が添削しているときに気づいたことがあります。
それは、文章力とかコピーライティング以前に
「認知力が低い人は、良いコピーが書けない」
ということです。
コピーライティングの初心者の場合、
ざっくり以下の3ステップで書くことが多いです。
1.見込み客や商品などについてリサーチをする
2.お手本となるスワイプファイル
(売れているコピーのこと)を見つける
3.スワイプファイルを見ながら、
今回の見込み客の状況に当てはめて書く
それで、上記の1と2は問題なくできても、
認知力が低いと3ができないのです。
なぜなら、3をおこなうには
「抽象化と具体化」をする必要があるからです。
まず、抽象化とは何か?
お手本となるスワイプファイルを見て、
意図や前提の分析をすることです。
「なるほど、この段落は権威性を作る意図で
書いてあるのかな」とか、
「ここに講師のプロフィールが書いていないのは、
スワイプファイルの前提として、
新規客ではなく既存客向けだったからかな」とか、
そういった抽象思考をするのです。
次に、具体化とは何か?
スワイプファイルの意図や前提を、
今回の見込み客や商品などに当てはめて
文章を書くことです。
「今回のケースだと、テレビ出演歴を書くことで
権威性を作ってみようか」とか、
「今回の商品は新規客向けだから、
講師のプロフィールが書いていないと
読者はこの先を読み進めてくれなそうだな」とか、
そのように考えて文章を完成させます。
これが「抽象化と具体化」です。
それで、この2つに必要なのは認知力で、
文章力ではありません。
つまり、自分の考えたことを
読みやすい文章にできる人であったとしても、
認知力が低いと「抽象化と具体化」はむずかしい。
最後に、認知力とは何でしょうか?
ここでいうところの認知力とは、
論理力とかIQとか一般知能gなどのこと。
私の感覚だと、認知力が平均未満の人だと
「抽象化と具体化」のところでほぼ失敗します。
つまり、私が何を言いたいかと言うと、
その人のコピーライティングの力を見極めるときは
論理力とかIQも測る必要がある、ということです。
ただ単に、その人が書いたコラムやエッセイを読んで
「あっ、この人は文章力がかなりあるから、
コピーライティングもできそうだな」
と判断してはいけないのです。
たしかに、自分の意見を述べるだけの
コラムやエッセイを書くのであれば、
文章力だけで事足ります。
しかし、コピーライティングとなると、
かてて加えて「抽象化と具体化」をするための
認知力も必要になるのです。
すなわち、コピーライティングの本質は
「文章力と認知力の組み合わせ」なのです。
ですから、認知力が低めの場合、
自分の商品のコピーは書けたとしても、
他人の商品のコピーが書けるようにはなりません。
自分の商品であれば、何度も何度も書いているうちに
商品やお客さんを記憶していくことができます。
しかし、コピーライターのように、
他人の商品のコピーを都度新しく書く場合、
「抽象化と具体化」も都度新しくすることになります。
これは、認知力が低めの人にとっては
至難を極めます。