こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
中途半端にマーケティングを学んだ人に
ありがちな失敗があります。
それは、顧客教育に頼りすぎることです。
ここでいう顧客教育とは、悩みや解決策について
売り手がお客さんに知識を伝えることを指します。
たとえば、あなたが英会話講師であれば
「英語を話せるようになるには正しい発音が必要です」
などと、見込み客に教えるわけです。
この、「正しい発音」の「必要性」を教育することを
顧客教育と私は呼んでいます。
こうした顧客教育が上手いと、
英会話レッスンに興味を持つ見込み客が増え、
申し込みも入りやすくなります。
場合によっては、売上が10倍以上変わるでしょう。
なぜなら、お客さん自身が
「私に本当に必要なのは英会話ではなく、発音教材だ」
と理解し、自ら発音教材を買ってくれるからです。
さて、私自身、動画やメールマガジンで
新しい知識を伝えており、顧客教育は否定しません。
しかし真実を言えば、顧客教育には限界があります。
ハッキリ言って、顧客教育なしでも売れる
商品・サービスには敵わないのです。
意味、わかりますか?
つまり、本能レベルで欲しくなってしまう
商品・サービスが最強なのです。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させた
マーケターの森岡毅さんは、こうした考え方を
「本能にぶっ刺されば当たる」と表現しています。
人間は動物と変わらない本能があり、
ヒット商品には本能への刺激が欠かせないという考え方です。
衣食住はもちろん、テーマパークといった娯楽も
「本能が関係する」と森岡さんは言います。
「仲間を作って子孫を増やしたい」とか
「居場所を見つけて生存確率を高めたい」
といった本能と行動がつながっているからです。
この森岡さんの考えには私も強く同意します。
人間の脳は数百万年前からあまり変わっていないため、
現代であっても本能の影響は明らかに大きい。
そのため、顧客教育という理性的な方法で
お客さんを動かすことには限界があります。
例に挙げた英会話のビジネスで言えば、
「知識を伝えて発音教材を売る」よりも、
「外国人との合コンを売る」ほうがヒットするでしょう。
なぜなら、合コンは性欲とつながるため、
本能レベルでビクッっと反応するからです。
これはあくまで一例ですが、
こうした本能に刺す視点が抜け落ちていると、
売上に苦戦するので注意してください。
顧客教育するのはいいのですが、
本能をぶっ刺す商品・サービスを用意した上で、
顧客教育を加えるのがおすすめです。
相馬一進