こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
突然ですが、想像してみてほしいことがあります。
それは、「あなたが飛行機のパイロットだったら、
窓の外が見えなくても操縦できるか?」ということです。
※ここで言う飛行機とは自家用飛行機のこと、
いわゆるセスナ機を指しています。
たとえば、飛行機が雲の中に入ったら、
窓の外は真っ白でまともに見えなくなりますよね。
まるで目隠しをしているように
(計器を使わないと)位置、高度、姿勢、方向などが
わからなくなるわけです。
巨大な雲の中に入ってしまった場合は、
数十分以上にわたって何も見えないでしょう。
ですが、見えないからといって、
雑な操縦するのは危険を伴います。
なぜなら、操縦を間違えたら、
見当違いな方向に飛んでしまうからです。
もっと言えば、別の飛行機と接触して
墜落するかもしれません。
そのため、窓の外が見えなくても、
高度計やレーダーなどの計器だけを頼りに
操縦し続けなければなりません。
このように窓の外を見ずに
計器だけを確認して飛行機を操縦することを
航空用語で「計器飛行」と呼びます。
「計器飛行」はプロのパイロットには必須ですが、
かなり難易度の高い技術です。
実際、航空大学の訓練課程では、
絶対に雲の中に入ってはいけないとされています。
また、自家用飛行機の免許を取ったとしても、
天候の悪い日や雲が多い場所で
飛行機に乗るのは法律で禁止されています。
それだけ「計器飛行」が難しくて、
自家用飛行機のタブーとなっているのです。
さて、なぜこの話をしたのかというと、
低い年商で伸び悩む個人事業主や起業家を見ていると、
「まるで『計器飛行』のような難しいマーケティングに
無理して挑んでいるな」
と感じることがときどきあるからです。
よくあるのは、ウェブサイトの閲覧数、離脱数、
クリック数、成約数といった“数値だけ”を見て
売り方の改善をしようとする行為です。
たしかにこうした数値を分析するのは
マーケターとして素晴らしい。
もし、年商を数億~数十億まで伸ばしていくためには
絶対に必要なプロセスです。
私も中上級者向けのコンサルティングでは
数値をよく分析するようにお伝えしています。
ただし、数値だけでマーケティングの判断をするのは、
言わば「計器飛行」のようなものです。
よりビジネス規模を広げるための高等技術であり、
年商が3,000万円以下くらいの段階で
「計器飛行」に挑む必要はありません。
では、どうしたらいいのか?
今回は長くなったので、この答えについては
また次回に解説することにします。
相馬一進