こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
前回の記事で
「まるで『計器飛行』のような難しいマーケティングに
無理して挑む個人事業主や起業家がいる」
という内容を書きました。
ここでいう「計器飛行」とは、
計器だけを頼りに飛行機を操縦することでした。
雲の中に入った飛行機は窓の外が見えないので、
レーダーなどの計器だけで判断して
操縦し続ける必要があります。
そんな「計器飛行」に似た
難しいマーケティングをしている人がときどきいます。
具体例で言えば、ウェブサイト上の
閲覧数、離脱数、クリック数、申し込み数などの
“数値だけ”を追いかけて売り方を改善しようとするのです。
ですが、そういった“数値だけ”を見て判断するのは
計器だけを見て操縦する「計器飛行」と同じくらい
難易度が高い。
年商を数億~数十億円と伸ばすためには必要ですが、
ビジネスの基本ができていない場合にまで
「計器飛行」に挑むのは時期尚早です。
ここまでが前回お伝えした内容でした。
「計器飛行」が難しいのだとしたら、
どのようにしたらいいのか?
飛行機の例から考えてみると、
この答えも自然と導き出せます。
飛行機の操縦の場合、「計器飛行」より
ずっと習得しやすいのが「有視界飛行」です。
「有視界飛行」とは、文字どおり
窓の外の視界がある状態で飛ぶことを指します。
前方や左右はもちろん、滑走路や地上の建物までを
自分の目でハッキリ見ながら操縦するのです。
この「有視界飛行」は、
簡単とは言いませんが、少し練習すればできます。
事実、お金持ちが自家用飛行機の免許を取って
趣味で操縦していることがありますよね。
そういった場合はほぼ間違いなく
「有視界飛行」をしています。
また、旅行ツアーでの飛行機の操縦体験も
「有視界飛行」になっているはずです。
「有視界飛行」であれば景色を肉眼で見られるので
直感的で安全な操縦ができるのです。
これは、ビジネスも同様です。
つまり、「有視界飛行」のように、
目で見ているとはるかに簡単になります。
それで、ビジネスの場合に
何を目で見たらいいかと言うと「お客さんの反応」です。
直接お客さんと会話してみると、
悩み、不安、求めている商品などがよくわかります。
すると、そのお客さんに買ってもらいやすくなる上に、
マーケティングの改善点もわかってきます。
そのお客さんの意見を踏まえて
コピーやオファーも変えれば、
結果的には集客も上手くいきやすくなるのです。
ですから、「計器飛行」のように数値だけを見るより、
「有視界飛行」のように直接お客さんを見たほうが
手っ取り早く売上を上げられます。
3,000万円以下くらいの年商で伸び悩む人に、
対面や通話でのセールスを私がおすすめしているのは
こうした理由もあります。
まずは「有視界飛行」から取り組んだほうが
難しい戦略を立てなくても売上を伸ばしやすいからです。
もちろん、数値を分析する「計器飛行」は
ビジネス規模を広げていくためには重要です。
たとえば、ジャンボジェットは
「有視界飛行」だけでは絶対に飛ばせません。
それと同じように、数値の分析ができないと
ビジネスの規模は大きくならないのです。
ですから、まとめると次の2ステップになります。
1.まずは、「有視界飛行」のように
直接お客さんの反応を目で見て売れるようになる
2.「有視界飛行」が当たり前にできるようになったら、
数値を分析する「計器飛行」のスキルを身につける
自家用飛行機に乗れるようになってから
ジャンボジェットの操縦をマスターしたほうがいい
といったイメージです。
だからこそ、3,000万円以下の年商で伸び悩む場合は、
対面や通話でのセールスといった
「有視界飛行」を優先的に身に着けるのがおすすめです。
セールスに課題が残っていると、
直接お客さんと話しても売れにくく
売り方を改善できない状態が続くためです。
まさに飛行機が墜落するように、
ビジネスが潰れて続けられなくなるので
危機感を持ってほしいと思います。
相馬一進