こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
個人事業主や起業家から
マーケティングの相談を聞いているときに
ときどき感じることがあります。
それは「まず、やることをやろうぜ!」
ということです。
たとえば以前、とある楽器教室の先生から
「どういった集客法がいいんでしょうか?」と
新規集客についての相談を受けました。
そこで私が質問し返したのは
「過去に成功していた集客方法は
使えなくなったんですか?」ということでした。
どうして質問し返したのかというと、
過去に成功した方法を繰り返し使うのが
ビジネスの定石だからです。
その方は何年もビジネスを続けていたので、
過去に何かしらの方法で集客した経験があるはずでした。
また、もし過去に成功した方法が使えなくなったなら、
一体どういった事情があるのか
コンサルタントとして把握したかったのです。
すると、その楽器教室の先生は
次のような驚くべき回答をしました。
「過去には音楽関係者に紹介してもらったり
ブログを書いたりして集客していました。
ですが、なんとなく飽きて最近はやっていません」
この答えを聞いて、正直ズッコケそうになりました。
なぜなら、「なんとなく飽きた」というのは
マーケティング以前の問題だったからです(苦笑)。
この楽器教室の先生が過去にやってきた
紹介やブログはあまり費用はかからないので、
集客できるなら続ける価値が十分あります。
すでにノウハウがあるわけですし、
ビジネスモデルとフィットしているとわかっているので
やらない理由がほとんどありません。
にもかかわらず、「なんとなく飽きた」だけで
やめてしまったのはいただけない。
もちろん、紹介やブログには限界があるので
新しい方法を模索する必要もあります。
ただ、それは過去に成功した方法をコツコツ続けながら
テストとしておこなったほうがいいでしょう。
新しい方法は試行錯誤が必要ですし、
ビジネスモデルにフィットしなければ、
失敗する可能性もあるからです。
たとえば、流行のSNSを使っても
自分のお客さんがSNSを使っていないため、
集客できない可能性はあるわけです。
ですが、この方に限らず、
「気分じゃない」とか「飽きた」というだけの理由で
成功した方法をやめてしまう人がときどきいます。
これは実っている果実を収穫せずに
腐らせるようなもので非常にもったいない。
私自身も新しいことをやりたくなる性格なので、
飽きがくる気持ちもわかります。
とはいえ、一種の言葉遊びではありますが、
「商いは“飽きない”」という格言があるように
飽きずにコツコツ続けるのがビジネスの基本です。
成功したことをすぐにやめてしまうと、
ビジネスは傾いていくので注意してください。
何もやらずにコンサルタントに相談してもムダなので
「まず、やることをやろうぜ!」ということです。
相馬一進