こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
先日、ある個人事業主の方がこんなことを言っていました。
「ここ数か月、ビジネスのやる気が出ません……。
やる気を出したくて『自分のビジネスの意味』とか
『社会的意義』とかを紙に書き出したんですが、
やっぱり行動できないんです」
と。
それを聞いて私が感じたのは、
「やりがい“だけ”を追いかけているために、
燃え尽きそうになっているのではないか?」
ということでした。
というのも、人間はやりがいだけでは行動できません。
楽しさ、面白さ、達成感といった「快楽」も必要だからです。
これは、行動活性化という心理療法において
基本的な考え方になっています。
つまり、快楽とやりがいの両方が重要で、
そのバランスを取る必要があるのです。
バランスを取るための具体的な方法は
私の講座の中で時間をかけて解説した内容なので、
ここでは説明しきれません。
ただ、考え方のヒントをお伝えするために
ここでは簡単に概要を書きます。
たとえば、ゴミ拾いのボランティアを
あなたがおこなうとします。
ゴミ拾いをすると街が清潔になるので
ある程度のやりがいは感じるはずです。
ですが、一人でゴミを拾って帰るだけでは
正直あまり面白くないでしょう。
つまり、やりがいがあっても
快楽がなさすぎて続ける気になれないわけです。
そこで、もしも仲のいい友達と会話をしながら
ゴミ拾いをするようにしたらどうでしょうか?
「楽しさ」という快楽を感じるようになり、
一人よりも行動しやすくなりますよね。
このように、やりがいと快楽のバランスが取れたときに
人間は幸福を感じて、行動量も増えるのです。
冒頭に書いた個人事業主の場合は、
ある程度のやりがいは感じていそうに見えました。
なぜなら、そもそも情熱のある分野で
ビジネスをしているタイプだったからです。
そのため、「これ以上やりがいを求めるよりも
快楽を増やしたほうがいいですよ」
と私はアドバイスしました。
繰り返しになりますが、ここで言う快楽とは
楽しさ、面白さ、達成感などのことです。
具体的には、楽しみながらビジネスができるように
サービス提供の方法を変えるなどです。
あなたも、やりがいがあるのに行動しにくいときは、
快楽とのバランスを確認してみてください。
ちなみに、今回の話は逆も然りです。
つまり、快楽だけが強くて
やりがいが弱い場合も行動しにくくなります。
なぜなら、快楽ばかりを追う生活は、
人生の意味を感じにくいので
麻薬に溺れるような虚しさを覚えるからです。
このやりがいについては、以前別の記事に書きました。
興味があったら、あわせて読んでみてください。
ご参考:やりがい ≠ 達成感
ご参考:達成感だと燃え尽きる