こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
これは私の経験則なのですが、
世の中の人の知的レベルを割合にすると、
ざっくりと次のようになります。
・世の中の大人の「7割」は、
高校生レベルの授業の内容がとけない
(数学ならド・モアブルの定理、英語なら分詞構文など)
・世の中の大人の「5割」は、
中学生レベルの授業の内容がとけない
(数学なら中点連結定理、英語なら関係代名詞など)
・世の中の大人の「3割」は、
小学生レベルの授業の内容がとけない
(算数なら比例配分、つるかめ算、植木算、旅人算など)
割合の数字を取って、
これを「7・5・3(しちごさん)の法則」
と、私は呼んでいます。
あくまで経験則ではあるのですが、
マーケティングをしている人に話すと、
「たしかに!」と言うことが多いですね。
また、国立情報学研究所の調査でも、
「大人の3人に1人は小学生レベルの問題が解けない」
と示唆されています。
知的レベルを7割、5割、3割と概算するのは、
あながち間違った比率でもないでしょう。
それで、「7・5・3の法則」から言えるのは、
「何かを広めたいときは、
かなり簡単にする必要がある」ということです。
たとえば、あなたが新商品を作るとします。
その際に高校や大学で習うような
難しい単語を商品名にしてはいけません。
なぜなら、世の中の7割の人は、
高校以上の内容をまともにわかっていないからです。
物理や科学など難しい用語はもちろん、
英単語や四字熟語も伝わらない可能性が高い。
「では、義務教育で習う用語ならいいか?」
というと、そうでもありません。
小学生5〜6年生で習う内容になると、
世の中の3割もの人が脱落してしまうからです。
また、名称だけではなく、
商品自体も簡単に使える必要があります。
一例をあげると、お客さんが自分で計算をしたり、
複雑な操作したりしなければいけない商品は、
残念ながらヒットしません。
極端に言えば、幼児でも使いこなせる商品にしないと、
老若男女に広くは売れない。
実際、テレビの通販でロングセラーになるのは、
子供でも理解できて使える商品ですよね?
あなたも商品を広く売りたいときは、
「7・5・3の法則」を思い出して、
可能な限り簡単にしてみてください。
とはいえ、どうしても簡単できない場合もあります。
それこそ、私が出版した本も
「7・5・3の法則」には合っていません。
「社員がいなくてもできるチームの作り方」
といった内容なので、
おそらく世の中の大半は興味を持たないでしょう。
もちろん、タイトルや表紙はわかりやすくしましたし、
本文も読みやすく推敲しました。
ただ、知的レベルの低い人には伝わらないはずです。
そういった意味では、
売れにくい本を私は書いてしまったと言えます。
しかし、それでもこの文章を読むあなたのような、
知的レベルの高い人に
本質を広めたいと私は考えました。
ビジネスでは、
こういった社会貢献としての非合理的な行動が
ときに必要になると私は信じています。