こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
初心者向けにビジネスの講座をおこなうと、
次のように言う参加者がときどき現れます。
「私はシングルマザーやシングルファザーを
支援するビジネスがしたいです」と。
そういった想いを持つ人自身が
たいていはシングルマザーかシングルファザーです。
おそらく「同じような境遇の方を支援したい」
という気持ちで起業を考えるのでしょう。
そういった想いで行動するのは
素晴らしいことだと思います。
ですが、私の体感では、「シングルマザーや
シングルファザーを支援したい」と語る人のうち
99%はビジネスを軌道に乗せられません。
これ、なぜだと思いますか?
その理由は、シングルマザーやシングルファザーの支援が
ハッキリ言ってお金にならないからです。
そもそも、シングルマザーやシングルファザーの
悩みの多くは経済的な問題が関係します。
共働きの家庭に比べて収入が低いからです。
これは本当に深刻な悩みですが、
だからこそ困ったことが起こります。
それは、シングルマザーやシングルファザーを支援しても
お客さんからあまりお金を頂けない、ということです。
お客さん本人が経済的に困っているわけなので、
払えるお金を持っていないのは当然でしょう。
もちろん、シングルマザーやシングルファザーの中にも
経済的に余裕のある方はいます。
ただ、そういった余裕のある方は、
そもそも支援を必要としていないケースが多いのです。
そのため、やはりあまりビジネスにはなりません。
さて、これはシングルマザーやシングルファザーに限らず、
高齢者や障がい者の支援などでも起きる問題です。
悩みを持つ方を支援しても、
その見込み客がお金を持っていないので、
ビジネスが成立しにくいのです。
では、どうしたらいいのか?
その答えは2つあります。
1つ目の解決策は、以前別の記事に書いたように
課金ポイントを変える方法です。
※ここで言う課金ポイントとは、
お金が発生する場所を指します。
ご参考:低所得者を支援したいとき
たとえば「シングルマザー相手のビジネス」ではなく、
「シングルマザー向けの広告を出す
広告主を相手にしたビジネス」をするなどです。
この場合、お金を出す人がシングルマザーではなく、
広告主になります。
つまり、関連する少ししちがうビジネスへと
構造を変えてしまうわけですね。
ただし、これはビジネスモデルが複雑になったり、
別の組織と連携したりするので、難易度は高くなります。
起業の初心者であれば、
実現できずに挫折するケースも多いでしょう。
2つ目の答えは、「あきらめてお国に任せる」ということです。
そもそも、経済的に困っている方の支援は、
行政やボランティアの役目であって、
起業家の役目ではありません。
そのため、「ビジネスでは支援しようがない」と
あきらめるのも現実的な選択肢です。
この世界には、「最先端の商品を開発する」
といった起業家にしか解決できない課題があります。
一方で、「社会保障の仕組みを改正する」といった、
お国にしか解決できない課題もあります。
これは良い悪いではなく、
どこまでが専門なのか見定める必要があるのです。
あなたも「誰かを支援したい」と思った場合は、
それがビジネスとして成立するのか
見定めるようにしてください。
これを見誤ると、感謝されてもお金にならない、
ボランティアになりかねないからです。