こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
先日、「ポータルサイトを作りたい」
と言っている個人事業主の方がいました。
ただ、「正直あまりおすすめしません」
と私はアドバイスしました。
なぜなら、その方が企画していたポータルサイトが、
ビジネスとして成立しにくそうだったからです。
この方に限らず、ポータルサイトを作ろうとして
失敗する起業家はときどきいます。
そこで今回はポータルサイトについて解説します。
まず、ここで言うポータルサイトとは、
何かの入り口となるウェブサイトのことです。
そもそもポータルとは「玄関」を意味します。
ですから、情報への玄関(入り口)となるサイトを
ポータルサイトと呼ぶのです。
広い意味では、「Google」や「Yahoo! JAPAN」などの
総合サイトをポータルサイトと言います。
そこから派生して
特定のジャンルの情報を掲載するサイトを
専門ポータルサイトということが多いでしょう。
たとえば、弁護士を探せる「弁護士ドットコム」や
飲食店を調べる「食べログ」などは
代表的な専門ポータルサイトの1つです。
こうした専門ポータルサイトは、
個人事業主や起業家がよく作ろうとします。
「業界のサービスを世に広めたい」という気持ちで
専門ポータルサイト運営に興味を持つためでしょう。
ですが、こうした専門ポータルサイトが成立するには、
重要な条件があります。
それは
「そのジャンルに売買に関わる“摩擦”があること」
です。
たとえば、「食べログ」のような
飲食の専門ポータルサイトを考えてみましょう。
飲食店を利用するお客さんは
店を予約したいときがあります。
ですが、店に電話をしてもつながらなかったり、
やり取りに時間がかかったりしがちです。
この予約の手間がお客さんが感じる“摩擦”の1つです。
一方、お店からすると予約を受けたにも関わらず、
ドタキャンするお客さんがいるので
その部分が“摩擦”になっています。
こうした“摩擦”を減らしているのが
飲食の専門ポータルサイトの予約機能です。
お客さんからすると、
予約の際にお店に電話をしなくて済みます。
お店からすると、
予約手数料でお客さんのドタキャンを防げるのです。
これはあくまで一例ですが、
買い手と売り手の両者にとって“摩擦”を減らせるのが
専門ポータルサイトの価値の本質だと言えます。
“摩擦”を減らせるという有益さがあるからこそ
継続的に利用者がいてビジネスが成立するのです。
言い換えると、そもそも“摩擦”がないジャンルでは
専門ポータルサイトが成立しません。
そのため、専門ポータルサイトを作るか検討するときは
“摩擦”があるかどうかリサーチする必要があります。
では、どういった場合に売買の“摩擦”がよく起きるのか?
これにはいくつか代表例があるのですが、
今回は長くなったので次回以降に解説します。