こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
あなたが健康や美容の情報を学ぶときに、
注意してほしいことがあります。
それは「論文の引用を鵜呑みにしすぎない」ということです。
「◯◯大学によると~」といった記述があると、
多くの人はそれだけで鵜呑みにしてしまいます。
本、雑誌、テレビ番組、ユーチューブの動画などで
こうした論文の引用を見つけると、
権威性を感じて信用してしまう人が多いのです。
しかし、必ずしも論文が正しいわけではありません。
とくに注意してほしいのは、医療や健康にまつわる論文です。
なぜなら、製薬会社や御用学者が
利権のために書く論文が数多くあるからです。
そもそも医療関連の論文のうち9割は、
メガファーマという世界的な
製薬メーカーがスポンサーになっています。
そのため、製薬会社が売りたい薬をアピールするため
都合のいい論文を出していることがあるのです。
仮にその内容が事実であっても、
結論ありきで実験や調査をしていたら、
当然ながらその製薬会社に有利な結果が出ます。
逆に、製薬会社に不利な結果は隠されて、
世に出にくくなってしまうのです。
「薬を使わなくても食事で予防ができた」
といった論文が出回りにくいのは、
こうした構造のせいもあります。
信頼性を見極めたい場合は、
論文の「謝辞」の部分を見てみてください。
もし「謝辞」に製薬メーカーが載っていたら、
御用学者が出来レースでおこなった研究の可能性が高く、
あまり参考にはならないのです。
もちろん、だからといって
論文のすべてを否定するつもりはありません。
個人の体験談よりは参考になりますし、
占いやスピリチュアルよりは信用できるでしょう。
私自身、多くの本や論文を読んでいるというのは、
いつもお伝えしている通りです。
ただ、「この論文は信じられるだろうか?」と
疑う目線はあなたも持ってみてください。
さらに言えば、本や論文だけではなく、
実際の臨床現場を知る専門家からも意見を聞くのが大切です。
ここでいう臨床現場とは、
クリニックなど、実際の人と接する場のことです。
クリニックに勤めている専門家に聞くと、
「論文には◯◯と書いているけど、
現実にはそんな事例をみたことがありません」
などと言っている場合もあります。
論文を読まない人は三流、
論文を読むようになったら二流、
論文の間違いに気づけるようになって一流です。
先日、私が対談した栄養学の先生は、
このレベルの素晴らしい専門家でした。
多くの専門書や論文などに目を通した上で、
クリニックで臨床現場にも立っているからです。
こういうレベルの専門家には
健康オタクの私ではかなわないなと感じました。