こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
これは常々感じることなのですが、
世の中の情報弱者ほど、
「判断を数字・ファクト・データでしていない」
というのが挙げられます。
例えば、発がん性があることで有名な殺菌剤で
「二臭化エチレン」という物質を
あなたはご存知でしょうか?
この殺菌剤は、アメリカで穀類やピーナッツに
使われていますが、この「二臭化エチレン」は
禁止にすべきでしょうか?
もし、この時点で、禁止すべき/禁止すべきでないの
どちらかの答えが頭に浮かんだとしたら、
判断を数字・ファクト・データでしていない証拠です。
正解は、数字・ファクト・データが出てきていないので、
判断のしようがない、です。
例えば、ピーナッツの場合、
この殺菌剤を使わないことによって、
一定確率でカビが生えてしまいます。
そのカビは、アフラトキシンという
発がん物質を作り出してしまいます。
その結果、ピーナッツをピーナッツバターにした際、
殺菌剤を使っていなかった場合、カビが生えてしまい、
アフラトキシンによる発がん率が0.03%になってしまうのです。
一方で、殺菌剤の二臭化エチレンの発がん率は、
わずか0.0004%です。
この場合、発がん性のある殺菌剤を使った方が、
使わなかった場合に比べて、750倍も発がんを抑えられる、
ということになります。
つまり、ここまで数字を調べて、ようやくここで判断できて、
殺菌剤「二臭化エチレン」は禁止すべきでない、
というのがわかると思います。
殺菌剤「二臭化エチレン」を禁止したら、
発がん性が750倍になるわけですから。
しかし、なんと、「二臭化エチレン」は
アメリカでは禁止されてしまいました……。(苦笑)
ですから、アメリカ産のピーナッツを使った
ピーナッツバターは、殺菌剤が禁止になる前と比べ、
750倍も発がん性が高いのです。(苦笑)
このように、洋の東西を問わず、
情報弱者はとにかくリスクをゼロにしようとして、
逆にリスクを背負ってしまうのです。
リスクをゼロにしようとすれば、
別のリスクが発生して、さらにリスクが
大きくなる場合が多いからです。
例えば、水道水の中の塩素には発がん性がありますが、
塩素の濃度を下げればコレラになる確率が上がりますので、
塩素をゼロにすることができないのと同じです。
大切なのは、その両方の数字をみて判断することです。
ちなみに、今日の数字は、この本から引用しました。
『食のリスク学─氾濫する「安全・安心」をよみとく視点』
中西 準子 (著)
著者は私が最も尊敬している研究者の1人で、
この本を読んでいない健康の専門家の話は、
私は信用しないようにしています。
この話は、ビジネスとか起業でも同じですね。
例えば、売上アップの方法は無数にあり、
コピーライティングを学ぶ、メールマガジンを書く、
Facebookをする、など色々なノウハウがありますが、
それぞれの売上アップへの影響度を数値化してみると、
売上アップへの大きい影響があるのは、ほんの一握りで、
ほとんどのことはやる意味がないことが分かるはずです。
※ちなみに、ビジネスの最初の段階ですべきことは、
上の3つのどれでもありません。
本当に大事なことが「数字」で分かっておらず、
ほとんどの起業家は無駄な行動ばかりしているので、
ビジネスでは、結果を出す人がほんの一握りなのです。
このあたりは、私が「自分最適ビジネス」の講座で
マーケティング・アクション・ガイドの特典で
数値化しているので、受講者は、それを繰り返し聞いて下さい。
数値の高いことから、順番にやっていかないと
何十年かかっても、ビジネスでは絶対に結果が出ません。
コメント
自分最適ビジネスからきました。
私は、自分の病気を克服した経験、10kg減量した経験をもとに、
健康に関して活動する起業をめざしているので、
大変参考になりました!
「食のリスク学」、読んでなかったので、
さっそくAmazonで買いました・・・(^^)/
相馬さんは、健康についてもお詳しいのですね。
私は、ハーブを広める活動をしたいですが、
現代医療と自然療法の良いとこどりをする「統合医療」の考え方をこそ、
広めたいと思っています。
相馬さんのサイトで、さらに知識を深めたいです。
ペットボトルの水でお料理を作っていたのですが、パスタなどをゆでるときに水がもったいないと思い1月に蛇口に浄水器をつけました。
すると、なんと夏になると浄水のほうの出口にだけ赤カビがはえてました!
原水のほうはカルキが含まれているからカビがはえないんですね。(怖)