こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
ある程度ビジネスに成功すると、
協会ビジネスに興味を持つ起業家が増えます。
とくに、コーチ、コンサル、セミナー講師などは、
協会ビジネスに魅力を感じる人が多いでしょう。
ここで言う協会ビジネスとは、
「生徒を先生に育てて、
その先生をサポートする仕組み」のことです。
新・家元制度とも言う方式で、
「◯◯協会」とか「△△認定会」などと作って
その会長になる形式です。
それで、こうした協会ビジネスを
否定する気はないのですが、
向き・不向きがあると私は考えています。
もし、向かない人がやってしまうと、
徒労になる上に業界での信頼を失うので、
注意してほしいと思います。
私がパッと思いつく限りでは、
協会ビジネス向きなのは、次のような3つの資質です。
1.仕組み化が得意である
2.心から人材育成を楽しめる
3.自己顕示欲が低くて裏方の立場を楽しめる
1つ目に重要な資質は、
「仕組み化が得意」ということです。
なぜなら、仕組み化が苦手だと、
ルール作りや組織の運営が続けられないからです。
すでにビジネスをオンラインで自動化したり
チームを作ったりできている人でなければ、
その時点で協会ビジネスは向いていません。
2つ目は「心から人材育成を楽しめる」という資質です。
というのも、協会ビジネスは、
自分の価値観やノウハウを引き継ぐ先生を
どんどんと育てるビジネスモデルだと言えます。
言わば「先生の先生」という立場になるのです。
そのため、人材育成に無関心な人は
協会ビジネスができません。
3つ目に必要なのが、
「自己顕示欲が低くて裏方の立場を楽しめる」
という資質です。
これは盲点になりやすいのですが、
実はかなり重要です。
協会ビジネスをよくわかっていない人は、
「会長になったら多くの称賛を得られそうだ」と、
考えていることがあります。
会長として称えられ、ちやほやされる自分を
勝手に妄想するのです(苦笑)。
ですが、実際は協会ビジネスの会長は、
裏方としての仕事が大半になります。
表に出るのは育成した講師たちがメインだからです。
つまり、雑誌やテレビに登場して、
カリスマとして人気が出るのは、
講師であって会長ではありません。
もし会長がでしゃばるタイプだと、
協会に参加した講師たちが嫌がって、
どんどん人が離れていきます。
「あの会長は、裏方としての仕事をせずに、
搾取しているだけだ!」などと、
業界で批判を受ける立場になるのです。
ですから、あなたが表に出たいタイプなら、
絶対に協会ビジネスはおすすめできません。
以前、ある起業家の知人が
「協会ビジネスをしようかな」と言っていたとき、
私は全力で止めました。
なぜなら、その知人は自己顕示欲が強くて、
セミナーでパフォーマンスをするのが
好きな性格だったからです(笑)。
もし、その人が協会ビジネスをしていたら、
悪名の高いボス猿になっていたでしょう。