こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
以前、とある音楽家のインタビューにおいて
興味深い記述を読みました。
その音楽家は商業ベースで成功している人です。
しかし、お客さんが求める音楽を作り続けたせいで
自分が作りたい音楽を作ることができず、
「自分の魂が死んだ」
と言っていたのです。
その音楽家にとっては、
音楽とはお客さんに売れるための「商品」ではなくて、
自分の魂を削り出した「作品」だったのです。
※商品と作品のちがいは以前書いたとおりです。
ご参考:商品か、作品か。
しかし、自分が本当に作りたい作品を作らずに
商業的に売れる商品を作り続けた結果として、
徒労感とむなしさを感じ続けたそうなのです。
「なんで私は、お客さんに売れるためだけの商品を
ひたすら作ってきたのだろう……。
そして、自分の作りたい作品を作らなかったのだろう……」
と後悔しながら述懐していました。
それで、私はこのインタビューを読んで感じたのです、
これは起業家もまったく同じだと。
世の中には、自分の使命が分からず、
商品をひたすら売り続けている起業家がいます。
私が言いたいのは、そういう人ではなくて、
「この作品を世の中に本当に広めたい!」といった
強いミッションを持つ起業家のことです。
そういった起業家は、お客さんとかプロデューサーとか
コンサルタントとかメンターなど、
周りの人たちの意見を聞きすぎてはいけないのです。
時には、データとか、お客さんの声とか、市場性とか、
そういったものさえ無視するのがよい。
なぜなら、商業的に売れる商品を作ってしまうと、
ミッションをもった起業家は魂が死ぬからです。
ゆえに、そういった起業家は
自分の魂の声に耳を傾けて作品を作る必要がある。
なぜなら、商業主義は容易に起業家の魂を殺すからです。