こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
自分の商品を売る個人事業主の方を見ていて、
私がときどき思うことがあります。
それは、「その人の身の丈に合わない課題を、
心配している人が多い」ということです。
よくいるのは、ビジネスの年商が1000万円未満なのに
商品開発や人事について心配する人です。
「いつかスタッフが増えたときに、
ビジネスが上手くできるか不安だ。
人事の本でも買っておこうかな……」
などと、将来の悩みを先取りして怯えるのです。
中には「名刺のデザイン」や「自分の髪型」など
もっとどうでもいい課題を
心配している人もいます(苦笑)。
私に言わせれば、
こういった人は優先順位がまるでわかっていません。
なぜなら、身の丈に合わない心配をしたところで、
そもそも次の段階まで成長できないからです。
その考えの目安の1つとなるのが、
マーケッターのマイケル・マスターソンが提唱した、
ビジネスの4つの段階です。
マイケル・マスターソンは、「自分で商品を作って、
自分で売るビジネスマン」の成長を、
人間の発達になぞらえました。
そして、成長の段階に応じて、
それぞれの主な課題を次のように分類しています。
・幼年期(年商0~1億円)の課題:セールス
・少年期(年商1億円~10億円)の課題:商品開発
・青年期(年商10億円~50億円)の課題:管理
・成人期(年商50億円~100億円)の課題:会社売却や株式公開
つまり、年商1億円未満の「幼年期」では、
セールスが主な課題です。
セールスの課題を一通り乗り越えて
年商1億円以上となったら、「少年期」となります。
その「少年期」の主な課題は商品開発で、
それを乗り越えたら「青年期」となるわけです。
そして、「青年期」の次に「成人期」になって……
という順番で、ビジネスが成長していきます。
この段階をすっ飛ばして、
後半の課題を気にするのは、ヨチヨチ歩きの赤ん坊が、
ランニングフォームについて悩むような愚行です。
まずは自分の段階の合った課題に
フォーカスした方が聡明だと言えます。
実際、私もビジネスが年商1億円を越えるまでは、
とにかくセールスに集中していました。
セールスに関する本や教材を片っ端から買い、
電話やセミナー、動画や音声で
ひたすら実践していたものです。
もし、私がセールスを後回しにしていたら、
未だに貧乏な個人事業主のままだったでしょう。
なぜなら、セールスが下手だと商品が売れないため、
ずっと売上が伸び悩むからです。
広告が出せなくなり、商品開発はできず、
人材採用も不可能で、ジリ貧になりますよね。
セールスができなかったら、
ほぼ間違いなく食いっぱぐれて、
まったく別の仕事をしていたことでしょう。
私は年商1億円を越えてから、
商品開発や人事など次の課題に取り組みました。
この順序が逆だったら、悲惨だったと思います。
さて、あなたはどの段階ですか?
もし身の丈に合わない課題に取り組んでいたら、
きっと悲惨な未来が待っています(笑)。
ほとんどの起業家は年商1億円以下だと思うので、
まずセールスをしっかり学んでください。
また、この話には
見落としてはいけない前提もあります。
それは、あなたがどの段階だったとしても、
小手先のテクニックで結果は出ないということです。
たとえば、セールスにしても本質を学ぶのが重要で、
薄っぺらい本で学んでも効果はありません。
前述の通り、私は膨大な本や教材を買いましたが、
そのうち9割は今思えばゴミ同然でしたね。