こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
中途半端に思考力のある人は、
論理思考を過大評価しがちです。
誰かが論理的に話していと、
「なるほど! 説得力がありますね!」などと、
通販番組のように、感心するのです(苦笑)。
ですが、論理思考は必ずしも
信頼できるものではありません。
ビジネスや健康の分野では、
論理的な仮説が頻繁にくつがえります。
たとえば、少し前に注目された糖質制限。
当時、提唱されていたのは、次のような仮説でした。
「糖質を制限すれば痩せられる。 なぜなら、肥満の原因は、インスリンが 肥満細胞にブドウ糖を貯蔵するからである。 ブドウ糖は糖質が変化した物質なので、 糖質をカットすれば、ブドウ糖は生成されない。 ゆえに糖質を摂らなければ インスリンも出ないため、肥満にならない」
この仮説は、十分論理的ですよね。
しかし、2014年のオタワ大学の研究結果などで
この説明が大幅に間違っていたと判明しました。
糖質の量と体重の増減は、直接的には無関係。
インスリンの肥満への影響も、
確認できなかったのです。
糖質制限で痩せる人は、いることはいるのですが、
それはカロリーが影響した結果だったのです。
そのため糖質制限をしつつ、カロリーを増やした人は、
むしろブクブクと太ってしまっていました。
このように論理的な内容でも
くつがえることはよくあります。
ビジネスの場面でも、
論理的に考えたマーケティングが
大失敗するというケースが、日常茶飯事です。
ではなぜ、論理が役に立たない場合があるのか?
それは、「論理的」とは、
「思考の筋道がはっきりと言葉になっている」
というだけの意味だからです。
それ以上でも、以下でもない。
つまり、
「◯◯だと考えられる。
なぜなら、××だからである」
という形式で説明すれば、荒唐無稽な内容でも
ある程度は論理的に、まとまってしまうのです。
この「◯◯」や「××」に入る部分が、
真実かどうかは、論理とはまた別の話。
もちろん、感情論よりは論理思考の方が、
マシな答えが出やすいのは、間違いありません。
とはいえ、「論理的だから正しい」と
判断していると、いずれ痛い目を見るでしょう。
机上の空論を信じてビジネスで失敗したり、
間違った健康法を試して、
体調を悪化させたりすることもあり得ます。
「論理的な嘘」に
騙されないように注意してください 。
ちなみに、以前「論理思考は問題設定ができない」
ということも書きましたので、
こちらも併せて読んでみてください。
ご参考:論理思考バカ
コメント
こんにちは。
論理的に騙されないようにしたいと思います。
引用—-
「◯◯だと考えられる。
なぜなら、××だからである」
という形式で説明すれば、荒唐無稽な内容でも
ある程度は論理的に、まとまってしまうのです。
—
これは確かにそう思えます。
ネット商材などでも良くあると思いました。
騙されないようにしたいです。