こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
以前、私が、あるセミナーに行ったときのことです。
そのセミナーで、目標設定をさせられたのですが、
その際、セミナー講師がこう言ったのです。
「目標は、完了形で書きましょう。
●月●日にハワイに“行く”ではなくて、
●月●日にハワイに“行った”というように。
こうすることで、私たちの脳は
その目標を達成したと勘違いするので、
目標を達成しやすくなるのです」
えっ……なんですって?
そんな訳がないですよね。(苦笑)
そんな小手先のテクニックで、
目標達成率が上がると信じているのでしょうか?
どこに、それを証明するような
心理学的なデータがあるのでしょうか?
目標設定のときに、完了形うんぬんよりも重要なことは
「その設定した目標が達成できそうだと実感できるか?
達成できそうな、リアルな臨場感があるか?」
です。
この実感・臨場感があれば、
モチベーションなんてなくても、人は行動できます。
仮に、いくら完了形で書いたとしても、
目標を達成できそうな実感・臨場感がないと
人は行動が起こせません。
せいぜい3日くらいは、意思の力で無理やり行動できますが、
どうせその後、行動できなくなるので、三日坊主になります。(笑)
あなたもこういった体験ありますよね?
ですので、完了形で書くうんぬんよりも
目標を達成できそうな実感・臨場感の方が
はるかに重要な要素なのです。
ただし、1つ、ご注意。
人間には、「自信過剰バイアス」というものがあって、
特に、初心者ほど、自分の実力を過剰に評価します。(笑)
例えば、投資も、ビジネスも、ゴルフも、
「こんな簡単なこと、自分にもすぐできるだろう」
と、初心者は思ってしまうわけですが、
実際はうまくできるようになるまで何年もかかります。
「あなたの実力は、あなたが思っているよりもかなり低い」
という前提に立たないと、(特に初心者ほど、)
専門家からすると明らかに無理なのに、
目標を達成できそうな実感・臨場感が生まれてしまいます。
仮に、目標を達成できそうな実感・臨場感があっても、
実際にやってみると目標達成できないのは、
私たちが自分の実力を過剰に評価するからです。
※自己啓発の業界では、「根拠の無い自信を持て」と
よく分からない教えがありますが、
こんなものは毒にしかならないのです。
真実は、(特に初心者であればあるほど)
「私の実力は、私が思っているよりもかなり低い」
という前提に立った上で、
達成できそうな実感・臨場感がある目標を立てる、
ということですね。