こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
「ビジネスで結果を出すために教養なんて必要ない」
と説くコンサルタントがときどきいます。
「セールスやマーケティングを知っていれば、
芸術、政治学、経済学、哲学などの教養はいらない」
というのが彼らの意見です。
こうした主張について
私は賛同できる部分と賛同しかねる部分があります。
なぜなら、その人のビジネスステージによって
教養の必要性が変わるからです。
たとえば、あなたが駆け出しの個人事業主なら、
教養などを学んでいる場合ではありません。
売上を上げるために必須のスキルを
とにかく身につけたほうがいいでしょう。
つまり、セールスやマーケティングと
サービス提供に関するスキルを伸ばすステージだと言えます。
一方、個人事業主や起業家であっても
ある程度の売上が上がっている場合は前提が変わります。
今後もビジネスを続けていくために
教養を身に着けたほうがいいでしょう。
なぜなら、新しい市場を開拓したり、
革命的なサービスを生み出したりするには、
より幅広い知識が必要になるからです。
これはたとえるならば、砂場で砂の山を作るに、
より大きな直径が必要になるのと似ています。
小さな直径しかない砂山は、
どんなに砂を乗せても高くなりません。
その点、大きな直径がある砂山は
どんどん砂を積み重ねて大きくできます。
ビジネスも同様で、
ステージを高くしようとすればするほど、
大きな直径(幅広い周辺知識)が必要になるのです。
すなわち、セールスやマーケティングと
サービス提供に関するスキルだけでは不十分です。
私自身、コンサルティングや講座運営は、
進化論、宗教学、哲学などの教養から得た知識を
取り入れておこなっています。
もしマーケティングしか学んでいなかったら、
すぐに食いっぱぐれてしまっていたかもしれません。
スティーブ・ジョブズが芸術とITを組み合わせて、
多くのアップル製品を生み出したのは有名です。
そうした例からもわかるように
無関係な分野の教養が同業他社とのちがいになるのです。
そのため、ビジネスのステージを高めたい場合は、
教養も身に着けてほしいと思います。
私がEICという会員制サービスをおこなっているのは、
こうした理由もあります。
料理、健康、心理学、社会問題、
人間関係、育児、投資などの幅広い知識を
学んで取り入れてほしいからです。
特定の分野の知識しかない人は
同業他社の後追いしかできませんし、
時代の変化に弱くなってしまいます。