こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
現代は、インターネット上でもテレビでも、
数多くの健康情報が溢れています。
そういった膨大な情報を見て
「◯◯と△△は、どっちが身体にいいの?」
などとと言っている人も多いようです。
たしかに、ある健康法を肯定する話と
否定する話がどちらもあるので、
混乱するのも無理はないでしょう。
しかし、そういった混乱をしている人に
抜けを落ちている視点があると私は思います。
それは、「物事はトレードオフだ」という前提です。
ご存知だと思いますが、トレードオフとは、
「あちらを立てればこちらが立たず」という意味です。
たとえば、次のような2つの主張を読んでみてください。
・「野菜を加熱すると、ビタミンなどが減ってしまう。
だから野菜は生で食べたほうがいい」
・「野菜を加熱すると、
身体にいい抗酸化物質や抗がん物質が増える。
だから野菜は茹でたほうがいい」
これらの主張はどちらも間違いではなく、
たしかなエビデンス(科学的根拠)があります。
つまり、生野菜と茹で野菜には
それぞれメリットとデメリットがあり、
完璧な食べ方は存在しません。
いろいろな料理をバランスよく食べるしかないでしょう。
これがトレードオフという意味です。
私の専門やビジネスや心理学ですが、
本や論文を読むのが好きなので、
平均的な人よりは多くの健康情報を追っています。
「本だけでも年間200万円くらいは投資している」
という話は以前も書いたとおりです。
ご参考:たった200万円の書籍代
そうして大量の情報を読めば読むほど、
「すべての両立できないな」と感じます。
そもそも、健康に限らず、
トレードオフが発生するのは世の常です。
そのため、どんなに技術が進歩しても
「完璧な健康法」は生まれないでしょう。
にもかかわらず「どっちが身体にいいの?」
「何が一番健康にいいんだろう?」などと言う
情報弱者が多く、視点が低いなと感じます。
また、こうした健康の本質を話す
視点の高い指導者が、
まだまだ少ないのかもしれません。