こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
「あなたの理想のライフスタイルは、
どういった生活ですか?」
と質問すると、次のように答える人がいます。
「本能のまま好きなだけ食べて、好きなだけ寝て、
好きに性欲が発散できる生活がしたいです」
と。
どんな生活を理想とするかは、個人の自由なので
この回答も別に間違いではないでしょう。
ただ、こういった回答を聞く度に、
私が思うことがあります。
それは、
「この人が、願望通りに本能のままの生活をしても、
幸福は感じられないだろうな」
ということです。
というのも、たまに勘違いしている人がいるのですが、
本能に従って生活しても、人間は幸福になれません。
なぜかと言うと、動物の本能とは
「子孫を増やすためのプログラム」
に過ぎないからです。
つまり、本能は人間を
幸福に導くプログラムではないのです。
たとえば、本能のままに食べ物を選ぶと、
人間は糖分や脂質を摂りたがります。
揚げ物やスナック菓子などのジャンクフードを
つい欲してしまうわけですね。
ですが、あなたも知っての通り、
こうした食生活では肥満や体調不良になりやすく、
死亡率まで高まってしまいます。
また、集中力は下がり、抑うつ感が出て
メンタルの状態も悪くなることが
多くの統計からわかっています。
にもかかわらず、なぜ本能は
糖分や脂質を求めてしまうのか?
それは、一時的にでもエネルギーを蓄えたほうが、
交尾をして子孫を作りやすいからです。
多くの虫や魚は、卵を産み落とすと死にますよね。
それと同じように人間の本能も、
子供を増やすのが優先事項になるように
プログラムされていのです。
言い換えると、健康に長生きしたり、食文化を
楽しんだりするようには、プログラムされていません。
これは、食生活以外についても同じことが言えます。
・IT技術などの新しいものから逃げる
・投資のリスクを怖がり避ける
・現状維持を好んでダラダラと過ごす
・長期視点で努力せずに、目先の誘惑に飛びつく
・異性やセックスばかりに反応する
上記のような特性は、いずれも本能に従うと、
やってしまいがちな生活スタイルです。
これらの行動は、“子孫を増やすため”には
それなりに合理的だと言えます。
ただ、想像してみてほしいのですが、
こうした本能に従う行動ばかり続けて、
あなたが深い幸福を感じることはできません。
なぜなら、現在の人間の脳は、本能とはまた別の物事に
価値を見出すようになっているからです。
趣味や仕事に没頭したり、
自己成長をしたり、他者に貢献したりできないと、
人は人生が有意義だと実感できないのです。
極端に言えば、本能に逆らうくらいのほうが、
多くの場合は幸福になれますね。
あなたも「自分が本能に振り回されていないか?」
と注意してみてください。
とはいえ、「本能に逆らった方がいい」と聞いても、
ほとんどの人は行動パターンを変えられません。
「つい誘惑に負けてしまう」などと悩みながら、
本能の呪縛から抜け出せずに、
今までと同じような悪習を続けてしまうのです。
こうした本能の呪縛から抜け出し、
本当の意味で理想の人生を歩むには、
エビデンスのある心理学の知識が必要になりますね。
そうした知識のない人が、
本能のままにジャンクフードやポルノにハマり、
虚しい日々を過ごしてしまうのです。