こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
私は昨日、「ワン・ドリームの法則」について書きました。
ただ、この内容について誤解する人がいそうなので、
今日は補足をしようと思います。
「経営者は“1つの夢”に集中せよ」と書きましたが、
絶対に誤解をしてほしくないのは、
これは「選択と集中」をせよ、という意味ではありません。
私の立場はむしろ逆で、
「選択と集中」はするべきでない、
というポジションをとっています。
もし持続可能なビジネスをするなら
安定した事業を回しながら、
同時に新規事業を立ち上げることこそ重要だと思っています。
投資の世界でいうところの、バーベル戦略ですね。
思い出していただければわかりますが、
バーベルは棒の右と左の両方に重りがついています。
↓
●-●
このバーベルの図のように、資産運用において、
全資産の85〜90%を超安定した資産に投資する一方で、
残りの10〜15%をハイリスクハイリターンな資産に投資をする、
というのがバーベル戦略です。
超保守的な資産と、超積極的な資産に同時に投資することで、
総合的にみるとミドルリスクミドルリターンな投資になる、
ということですね。
それによって、リーマンショックのような
未曾有の状況にも耐えられる、というわけです。
同じことがビジネスにも言えますね。
持続可能な成長を目指すためには
安定した事業に取り組みつつも、
絶対に「選択と集中」は“しない”ようにする。
常に10〜15%ほどの時間を
次の成長の芽を探すことに費やすのです。
なお、グーグルは「20%ルール」という形で、
バーベル戦略を仕組み化しています。
(これはスリーエムの」15%ルール」が元ネタです)
あなたもご存知だと思いますが、グーグルの社員は、
業務時間のうちの20%を普段の業務とは異なる業務
(つまり新規事業)にあててよいというルールです。
こうすることで、「選択と集中」をすることを
意図的に避けられるのです。
「選択と集中」は、短期的には利益を増やしますが、
長期的に見ると次の成長の芽が出なかったり、
予測不可能なリスクに耐えられなかっりするからです。