こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
日本の自己啓発の音声教材の歴史において、
草分け的な存在なのがポール・J.マイヤーという人物です。
彼は、「パーソナルモチベーションの力」という
数百万円の教材を販売して、大儲けをしました。
別に大儲けをすること自体はどうでもいいのですが、
問題は内容に欺瞞(ぎまん)が多かったこと。
つまり、単なる彼の思いこみを話しているだけで、
現代の心理学の研究結果からすると、
間違っていることがいくつもあったのです。
その1つが、「態度(姿勢、Attitude)が全てだ」と
断言していることです。
これは、何かに挑戦していくときの態度(姿勢)がよければ
成功できるといった彼の考え方です。
要は、根性論ですよね。
しかし、これが欺瞞なことは明らかです。
たとえば、最近の心理学の研究で
スポーツの世界では練習の質と量は結果に
18%しか影響しないことが明らかになりました。
さらに、プロのスポーツ選手の世界では、
練習の質と量は結果に1%しか影響しないのです!
つまり、プロのスポーツ選手として
成功できるかどうかは遺伝でほぼ決まります。
体格や心肺能力、筋肉、性格などにおいて
生まれ持った手札が悪ければ、成功しないでしょうね。
いくら態度(姿勢)が良くて、他の人の何倍もの時間、
他の人の何倍も質が高い練習をし続けようとも、
そんなことは成果の1%にしか影響を与えないからです。
私の講座「お金の心理学」において、
態度(姿勢)という根性論を排除している背景には
こういった背景があるんですね。
ポール・J.マイヤーに限らず、
時代遅れの根性論を伝えているような
勉強不足の講師からは去るのが賢明です。
たぶん、最新の心理学を学んでいないでしょうから。