こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
有名な自己啓発書『7つの習慣』では、
「人格を磨きましょう」と書かれています。
ですが、行動遺伝学のデータに基づいて言えば、
「人格主義には欺瞞な部分がある」と私は考えています。
もちろん、人格を磨くことは素晴らしいことです。
ただ、後天的にどれくらい人格を磨けるのでしょうか?
言い換えると、私たちの人格のうち、
先天的に決まってしまう部分はどれくらいあるのか、
という話です。
これは以前から私がお伝えしていることですが、
私たちの性格のうち、5割ほどが遺伝で決まります。
つまり、後天的に変えられる要素は5割ほどです。
さらに、性格だけでなく、色々な問題行動も
遺伝することがわかっています。
不倫をするのは3割ほどが遺伝で決まり、
後天的には環境で残りの7割が決まります。
ギャンブルにはまるのは5割ほどが遺伝で決まり、
後天的には環境で残りの5割が決まります。
そして、もっとも残酷なのは反社会性です。
反社会性については6割ほどが遺伝で決まり、
2割ほどがしつけで決まり、
残りの2割が環境で決まるのです。
つまり、後天的には2割しか人格を磨けません。
これって、むごたらしい事実ですよね。
ご参考: 『日本人の9割が知らない遺伝の真実』安藤 寿康(著)
ですから、私の結論はこうです。
人格のうち、磨ける部分は磨けばいいが、
変えられない多くの部分はあきらめてしまって、
自己受容したほう幸せになれます。
大切なのはそれらを区別できる、
高い視点を持つことです。
私も昔は自分の人格について散々悩みました、
「自分はなんで、こんな人格なんだろう」と。
でも、今では自己受容をしてとても楽になりましたね。