こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
丸井という、若者向けの服屋さんがあります。
あそこは、大学生をお客さんにしようとする一方で、
そのお客さんが加齢して中年になったら
今度はその人をお客さんから追い出そうとします。
その理由はなぜでしょうか?
ビジネスって、新規顧客の獲得コストがとても大きいので、
同じお客さんに何度も商品を買ってもらうのがベストです。
それなのに、なぜ中年になったら
今度はお客さんから追い出そうとするのでしょうか?
それは、中年を追い出さないと
大学生がお客さんになってくれないからです。
丸井の服って、どれも若者向けのデザインなので、
当然のことながら若者が店内に集まってきます。
そんなときに、中年の人が店内にたくさんいたら、
若者は服を買うのをためらいますよね。
「えっ、このブランドって、
おじさん/おばさん向けの服だったの?
あんな人たちと服がかぶるなら、買いたくないな……」
つまり、中年がお客さんとして存在しているうちは、
大学生がお客さんとして入ってこないのです。
言い換えると、下の世代をお客さんにするために、
上の世代をお客さんから追い出すのです。
これは結局、「誰が理想のお客さんなのか?」という話ですね。
好かれたいお客さんに好かれるために、
それ以外のお客さんからは嫌われる覚悟を持ちましょう。
これが丸井が中年に嫌われる理由です。