こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
「相馬さんが仕事を外注するなら、
どんなことを外注したいでしょうか?」
と読者から質問をいただきました。
これは、その会社の強みやコアコンピタンス、
つまり「競合他社に真似できない核となる能力」次第で
いくらでも変わります。
ある会社の強みが商品力だとしたら、
商品開発に関することは外注してはいけません。
もし愚かにも外注してしまったら、
自分の商品開発の技術が外に漏れてしまいます。
ファスナーなどを作っている製造メーカーのYKKが
資材や部品の調達までを垂直統合することで、
自社の技術をブラックボックス化している理由はそれです。
ですので、商品開発が強みなのであれば、
そこは外注に出さずに内製化するのが正解だと思います。
逆に言えば、自分の強みやコアコンピタンスとは
関係がない分野であれば、外注化するのがいいでしょう。
たとえば、弊社の場合、映像の撮影や音声の編集などは
自社の強みにするつもりもないので外注しています。
つまり、私は、逆になんでもかんでも内製化して
垂直統合することについては懐疑派です。
たしかに、内製化することによって
短期的にみたらコストは下げられるでしょう。
しかし、垂直統合された下請けの会社って、
競争がないために生産性が伸びないことが多いですよね。
そのため、長期的に考えると
下がったコストは伸びない生産性によって相殺され、
垂直統合の効果は減っていくと考えているためです。
ですので、垂直統合してメタボな会社にするよりも、
ムダをそぎ落とした筋肉質な会社にするために
あえて外注を使うことを意識しています。