こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
先日、読者の方からこんなメールが来ました。
「私は今、ある上場企業につとめているのですが、
あきらかに会社から搾取をされていて、
本当に腹が立っているんです!」
うーん、なんというか、情報起業家の洗脳か、
あるいは、マルクスとエンゲルスの『資本論』を
信じこんでいるのでしょうね(笑)。
実は、現代の資本主義では、
株主が労働者を搾取することは
できなくなってきています。
なぜなら、上場企業であれば、
会社員であっても、自社の株を買うことができ、
株主になれるわけですので。
すなわち、「自分で自分を搾取している」という
意味不明のループ状態になるわけです(笑)。
もちろん、上場企業の経営者であっても、
雇われ経営者の場合がありますから、
経営者が会社員を搾取しているわけでもないのです。
このメールをくださった方は
気がついていないようですが、
現代の資本主義は「逆転」が可能なのです。
上場企業であっても、業績が良くない場合、
数億円もあれば買えてしまいます、実は。
つまり、上場企業の労働者でも、
お金さえあれば、会社を丸ごと買い取って、
上場企業の経営者になれてしまうんですよね。
私の知り合いでも、それをしている人はいますし、
もちろん、私でも十分に可能です。
「投資家が労働者を搾取している」というのは、
マルクスの時代の古い価値観であって、
今はあてはまらない部分も多いのです。
情報弱者が思考停止になって、
情報起業家が言っていることを鵜呑みにすれば、
それこそ、彼らに搾取されると思うんですけどね(苦笑)。
明晰な思考をもって、もっと深く、
世の中の構造を考えて欲しいものです。
搾取される原因は、世の中の構造ではなく、
深い思考をしないことにあるのですね。