こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
私は心理学のメールマガジンを出しているせいか、
真剣な悩みのご相談がよく来ます。
「私は父が嫌いなのですが、いつの間にか、
大人になった自分は、父ソックリになっていました。
そんな自分が嫌で嫌でしょうがないです」
というような。
こういう人って、不幸にも、
心理学のベースがほとんどない、
自己啓発セミナーに参加してしまうんですよね。
そして、セミナー講師にこう言われるのです。
「お父さんも、お母さんも、あなたを愛しているのです。
世の中に、子供を愛していない両親なんていません。
あなたも、両親を許して、愛してあげましょう」と。
こういうセミナー講師は愚か者です。
心理学のことを、何も分かっていないので、
再トラウマになるようなことが言えるのです。
もし、セミナー講師がこういったことを言い始めたら、
その場で席を立って、家に帰った方がいい。
別に父親のことを許さなくても、愛さなくても、
自分のことが嫌でしょうがない、という自己否定は、
直すことができますからね。
もっと簡単な方法がありますし。
そして、父親のことを許したり、愛したりすれば、
自分のことも好きになれるかと言われると、
そこの因果関係は弱いです。
わかりますか?
私がなぜ、愚か者と書いたのかと言うと、
相関関係と因果関係の違いが分かっていないからです。
例えば、体重が重い人ほど、身長が高い傾向にある、
というのは相関関係で、正しいです。
しかし、これは因果関係ではないですよね。
ラーメンを毎日3回食べて、体重を増やしたからといって、
身長は絶対に伸びません。(笑)
父親が嫌いな人ほど、自分も嫌い、
と言うのは相関関係で、正しいですね。
でも、父親を愛したからといって、
自分を愛せるようになるかと言われたら、
その因果関係は弱い。
(このことは、「お金の心理学」プログラムの
参加者はよく理解できますよね?)
論理的に考えられない人のセミナーというのは、
凶器のごとく、人を傷つけることがある、
ということは覚えておいて下さい。
参加者の人生を変えるために、
相手の感情に寄り添うだけではダメなのです。
(というよりは、そんなことは当たり前です。)
プロセスや手段を論理的に考えられないとと、
人生は変わらない、というわけです。