こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
先日、久しぶりにフェイスブックを開いてみたのですが、
そうすると、興味深い投稿があったのです。
「女性らしさ(女性性)というのは、
男性とは違って、競争をするのではなく、
助け合いをすることです」といった投稿です。
これを読んで、私は「全く的を射ていない意見だな」
と感じました。
なぜなら、女性らしさとか、男性らしさというのは
文化や制度によって決まるものであり、
生まれつきではないからです。
つまり、絶対的な女性らしさなんて、存在しないのです。
例えば、タンザニアのマサイ族では、
男性の50%が競争を好みますが、女性は26%しか好みません。
一方で、インドのカーシ族では、
女性の59%が競争を好みますが、男性は39%しか好みません。
両者の比率は正反対ですが、
この差を作っている原因は、
文化の差であり、制度の差です。
タンザニアのマサイ族は、家族の人数に
女性がカウントされないほどの、世界一の男系社会であり、
マサイ族で出世できるのは、男性だけです。
だからこそ、男性の50%も競争を好むのです。
一方で、インドのカーシ族はその反対で、
出世できるのは女性だけの、世界一の女系社会なので、
女性が競争を好むのです。
つまり、競争が好きかどうかは、生まれつきではなく、
文化や制度によって決まる部分が大きい、
ということですね。
「大昔、私たちが狩猟採集民族のとき、
男は狩りをしていたから、先天的に競争を好む」
といったトンデモ理論は間違いなのです。
今、日本では、肉食系女子ということで、
競争的な女性が増えていると言われますが、
その本当の理由は、日本で女性が社会進出できる
文化や制度になったから
なのです。
女性をとりまく文化や制度が変われば、
女性の性格も変わっていって当然です。
もし、女性が全く競争をしないような、
その人が言うところの「女性らしさ」を
女性に取り戻してもらいたいのであれば、その方法は簡単です。
日本を、タンザニアのマサイ族のように、
男性だけが出世できる社会にして、
女性が出世できない文化・制度にしてしまえばいいのです。
たったこれだけで、その人が言うところの
女性らしさは、一発で取り戻せるでしょう。
これにより、男性は今よりも競争的になって、
女性は競争をしない社会になるでしょうね。
……が、そんな社会は私は全く望んでいませんし、
あなたも望んでいないと思います。
今後、女性が競争するような性格になったとしても、
私は、女性にもっと社会進出をして貰いたいと
心から思っています。