こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
日本で、鳥取県以外の46都道府県に出店している
コーヒーチェーン、スターバックス。
私が、初めてスターバックスのお店に行ったのは
今から10年ほど前だったと記憶していますが、
その時の、初めての印象は
「なぜ、コーヒーがこんなにも高いの?」
というものでした。
そうです、他のコーヒーチェーンに比べて、
スターバックスのコーヒーは高いのです。
例えば、Sサイズのホットコーヒーにしてみても、
カフェ・ベローチェは190円なのに対し、
スターバックスは302円と、1.5倍以上の値段です。
この、値段が高い1つの理由は、
マーケティング用語でいうところの
「ターゲティング」
です。
ターゲティングとは、簡単に言うと、
「誰をお客さんにするのか」のことです。
おそらく、スターバックスの広報の方が
口が裂けても言わないであろう
1つの秘密がそこにはあるのです。
その秘密とは何か?
スターバックスは、タバコを吸うお客さんを
嫌っている、ということ。
思い出してみて下さい。
基本的にスターバックスのお店は
全席禁煙で、唯一喫煙できるのはお店の外の席だけです。
これはなぜかと言うと、
「タバコを吸わない人ほど年収が高い」
というデータが、
アメリカでも日本でもあるからです。
すなわち、タバコを吸わない人は
お金を持っているお客さんの確率が高いので、
客単価を上げやすい、ということです。
アメリカの場合、アトランタ連邦準備銀行の調査によれば、
非喫煙者の平均年収は338万円なのに対し、
喫煙者の平均年収は272万円でした。
日本の場合は、厚生労働省の調査結果になりますが、
・年収200万円未満の喫煙率は37.3%
・年収200~600万円の喫煙率は33.6%
・年収600万円以上の喫煙率は27.0%
と、年収が高くなればなるほど、
喫煙率が下がっています。
スターバックスは、店内を全席禁煙にすることで、
お金を持っている確率が高いお客さんを
集めているのです。
一方で、ベローチェは喫煙席と禁煙席が
ほぼ半々となっています。
つまり、コーヒーチェーンの場合、
喫煙席の数と、値段は反比例しているのですね。
今日のまとめ。
マーケティングで、お客さんを変えるだけで、
客単価を上げることができます。
ターゲティングは、マーケティングの基本ですが、
実にパワフルですね。
ちなみに……
日本の場合、年収が上がるほど
飲酒率は高くなっています。
という訳で、スターバックスは、
「インスパイアード バイ スターバックス」という
飲酒ができるスターバックスの店舗もあります。
本当にマーケティングが見事ですね。