こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
あなたが何らかの講師から指導を受ける場合に、
重要なポイントがあります。
それは、「すでに自信のある分野なら、
積極的に厳しい助言を求めるといい」ということです。
たとえば、あなたがプレゼンテーションの講座で
講師から指導を受けるとします。
その際、あなたのプレゼンテーションが
すでにそれなりに流暢だったら、
講師はどのような反応をすると思いますか?
講師の性格にもよるのですが、
褒めるばかりで助言をしてくれないことがあります。
つまり「十分お上手ですね」などと褒め言葉だけで
指導が終わってしまうケースがあるのです。
こういった場合、学ぶのが下手な人は
「褒められた!」と喜ぶだけで帰っていくでしょう。
ですが、これは私からするともったいない。
なぜなら、せっかく専門家から指導を受けられるのに、
何も成長できずに終わってしまうからです。
また、すでにそれなりに得意な分野は、
自分の強みである可能性も高いですよね?
それであれば、さらに強みを伸ばすためにも、
積極的に厳しい助言を受けたほうがいいのです。
こういった場合、私であれば
「もっと厳しい基準で見たら、
何かアドバイスはありませんか?」などと講師に質問します。
実際、私が専門家の指導を受けるときは、
この質問をよくしています。
すると、大抵は講師から
「そうですね、厳しい目線で言えば、
◯◯と△△を改善するといいですね」
といったように、厳しい助言を聞き出せます。
これは、真の上級者向けのアドバイスであり、
褒め言葉で喜んでいたら絶対に聞けません。
そして、この上級者向けのアドバイスを実践してこそ、
一流に近づくことができるのです。
あなたも得意な分野の指導を受ける場合は、
厳しい助言を聞き出してみてください。
ただし、これには注意点があります。
それは、「自分の苦手な分野の場合は、
厳しい助言を求めてはいけない」ということです。
なぜなら、心理学的にわかっているのですが、
苦手な分野で厳しい助言を受けると、
人間のモチベーションは下がるからです。
これはシカゴ大学の
ステイシー・R・フィンケルスタインらが発表した
研究でも明らかになっています。
87人の学生にフランス語の指導をした場合、
初心者ほど褒め言葉のほうが
モチベーションが上がりました。
言い換えると、初心者が厳しい助言を受けると
モチベーションが下がることもありえます。
「ただでさえ苦手な分野なのに、
厳しいことを言われるなんてもう嫌だ」と感じるためでしょう。
すると、上達するどころか
やる気がなくなって挫折してしまいます。
そのため、苦手な分野は
優しく指導してもらったほうがおすすめです。
あくまであなたの得意な分野で、
厳しい助言を求めるようにしてください。