こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
マーケティングやセールスのスキルを悪用すると、
ニーズがない相手にまで
商品を売りつけることができてしまいます。
たとえば、ノコギリも使えないDIYの初心者に対して、
上級者向けの電動工具を売ってしまうのです。
そうすれば、たしかに短期的に見れば
売上は最大化するでしょう。
ですが、ニーズのない相手にまで売りつけてしまうと、
当然ながらお客さんは不満を持ちます。
前述の例で言えば、電動工具を自宅で持て余し、
「買わなければよかった」と後悔するわけです。
人によっては「返金してほしい」と言ったり、
ネット上に会社の悪評を書き込んだりするでしょう。
すると、将来のお客さんが減ってしまい、
トータルの売上は下がってしまいかねません。
売り手(あなた)の情熱ややる気が低下して
さらに売れなくなる悪循環になる場合もあります。
こうした悪循環を防ぐために私が心がけているのは、
「来年買うべき顧客には、今年売らない」ということです。
ニーズが育っていない「来年買うべき顧客」が
間違って商品を買ってしまわないように、
マーケティングやセールスを工夫するのです。
一例をあげると、DIY初心者が反応せずに
DIY上級者だけが反応するコピーを
販売ページに書くなどの方法があります。
そして、月日をかけてお客さんのニーズを育ててから、
あらためて買ってくれるように設計しておくのです。
末永くビジネスを続けていくには、
こうした考え方が非常に重要になりますね。
ただし、この考え方を知っても、
次の2つの場合は実行できないかもしれません。
1つ目は、ビジネスの経験が浅い場合です。
駆け出しの個人事業主や起業家は、
「来年買うべき顧客」と「今買うべき顧客」を
見分けられないでしょう。
なぜなら、どんなに頭のいい人であっても
経験が浅いとお客さんのニーズの違いを
判断ができないからです。
そのため、経験が浅い場合は、
とりあえず売ってみるしかありません。
2つ目は、マーケティングやセールスについて
勉強不足の場合です。
「来年買うべき顧客に商品を売らないようにしよう」
と、勉強不足の人が意識すると、
集客や販売の方法がおかしくなってしまいます。
結果、今買うべきお客さんすら反応しなくなり、
ただ売上が下がるだけになるのです。
そのため、経験と知識を身につけるのが先決です。
その上で「来年買うべき顧客には、今年売らない」
と考えて、集客や販売の方法を工夫できるのが
一流のマーケターだと私は考えています。
相馬一進