こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
あなたは学生時代、学費を払うために
奨学金を借りていませんでしたか?
日本学生支援機構の発表によると、
大学生の約半分は貸与型の奨学金を利用しているようです。
借りた奨学金を全額返還するためには
数十年以上かかるケースが多くあります。
(奨学金には給付型と貸与型がありますが、
たいていは貸与型なので卒業後に返還が必要です。)
それで、こうした奨学金を借りている人が
大人になってまとまったお金を手にすると、
次のように言いがちです。
「このお金で奨学金を一括返還してすっきりしたい!」
と。
ですが、奨学金の一括返還は
私はまったくおすすめしていません。
なぜなら、金銭的なメリットが小さいからです。
というのも、奨学金の金利は
たいていは0.1~3%程度と低くなっています。
したがって、急いで一括返還したところで、
借金の総額があまり変わらないのです。
この程度の金利であれば、
投資やビジネスにお金を回したほうがいいでしょう。
奨学金の金利以上のリターンが見込める方法は、
手堅い投資の中にも数多くあるからです。
また、個人事業主や起業家であれば、
広告費や仕入れ費用などなら経費にできます。
その点、奨学金を返還しても経費にはできないため、
税金の面でも損をしがちなのです。
私自身、学生時代に借りた奨学金を
いまだに返還中です。
ビジネスが順調なので一括返還もできるのですが、
メリットが小さいので少しずつ支払っています。
「借金を返してすっきりしたい」
という気持ちもわかるものの
合理的に資金を運用しているのです。
あなたも奨学金を借りている場合は
あせって返還を急がずに、
冷静にお金の使い方を考えてみてください。
ちなみに、今回の話はあくまで貸与型の奨学金の場合です。
消費者金融への借金などは、
基本的に急いで返済したほうがいいでしょう。
なぜなら、金利が10~15%もあるので、
返済が遅れるほど莫大な利子がかかるからです。
奨学金と消費者金融では、
同じ借金でも返済の緊急性が変わるので、
一緒くたにしないようにしてください。