こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
セミナーや講座などの講師の役目の1つは、
小難しい知識の“翻訳”にあります。
つまり、外国語を日本語に翻訳するように
わかりにくい内容を
わかりやすく言い換えるのが重要なのです。
たとえば、世の中の大部分の人は
健康に興味を持っています。
しかし、論文や専門書は馴染みのない用語ばかりで、
ほとんどの人は読み通せません。
ゆえにその小難しい専門用語を
一般人でもわかる言葉に“翻訳”すると価値が生まれます。
それがセミナー、講座、入門教材などが売れる理由です。
まるで英語を日本語に訳す翻訳家のように、
専門用語をわかりやすい言葉に
言い換えることでビジネスが成り立つのです。
だからこそ、最初からわかりやすいものは
セミナーや講座のテーマにできません。
たとえば、バラエティ番組を解説するセミナーは、
高単価ではまず売れないでしょう。
バラエティ番組は最初からわかりやすいため、
“翻訳”が成り立たないからです。
日本語を日本語に翻訳しているようなもので、
あまり価値がありません。
あるいは、量子力学やマクロ経済学のような
あまりにも難解すぎるテーマも
セミナーや講座で扱うには向いていません。
なぜなら、度を越して難解な知識は、
わかりやすく言い換えてもやはり理解しにくいからです。
大学院で扱うような高度な内容になると
たいていの参加者はついていけず脱落します。
たとえるなら、
ラテン語を英語に翻訳しているようなもので、
多くの日本人からすると翻訳後も理解できないのです。
そのため、「小難しい」くらいの知識を翻訳しつつ、
参加者が実践できる環境を整えるのが、
講師の役割だと言えます。
言語能力が高い人が講師に向きやすいのは、
こうした理由がありますね。
あなたがセミナーや講座などの
教育ビジネスをしたい場合は
この考え方を覚えておいてください。
ちなみに、度を越して難解な知識も
やり方によってはビジネスで使える場合があります。
今回は長くなったので、
難解な知識の使い所についてはまた今度書きます。