こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
先日、ある駆け出しのセールスパーソンの方が、
販売資料に次のように書こうとしていました。
「いやらしい話ですが、ここで私の年収の話です」と。
その文面を見て「これは変えたほうがいいですよ」
と私は指摘しました。
なぜなら、「いやらしい話ですが」という
ネガティブな枕詞のせいで、
必要以上にいやらしい話に感じるからです(笑)。
そのセールスパーソンの方は、
お客さんに配慮しているのかもしれません。
ただ、その配慮が逆効果になっているのです。
「ここで私の年収の話です」と、
さらっと切り出したほうが印象がいいでしょう。
この例に限らず、ネガティブな枕詞をつけて
印象を悪くしてしまう人はときどきいます。
たとえば、健康についてのサービスの説明で、
お客さんの体調を確認したかったとします。
その際に次のようにネガティブな枕詞をつけてしまうのです。
「恥ずかしい質問かもしれませんが、
便秘はしていませんか?」
これも「恥ずかしい質問」という枕詞によって、
必要以上に恥ずかしい印象に感じますよね?
するとお客さんは羞恥心を覚えて、
コミュニケーションがぎこちなくなりがちです。
あるいは、
「恥ずかしいことを聞いてくるなんて失礼だ」と
お客さんは不信感を持つかもしれません。
どちらにしてもセールスが失敗しやすくなります。
そのため「ところで、便秘はしていませんか?」と
さらっと聞いたほういいのです。
何か枕詞をつけるにしても
「差し支えなければお聞きしたいのですが」などの
フラットな言い回しがいいでしょう。
あるいは「あなたの健康にとって重要な話なのですが」
というように、重要性を強調する方法もあります。
これは年収、年齢、体重、家族形態、貯金残高、離婚の有無など、
聞にくい項目を聞くときも同様です。
商品によっては、セールスパーソンがこういった項目を
どうしても聞かないといけない場面ってありますよね。
その際、ネガティブな枕詞によって
印象を悪くしないように注意しましょう。
もちろん、これは成約率を低くしないテクニックで、
成約率を高められる方法ではありません。
枕詞だけで売れるわけではないので、
その点は勘違いしないようにしてください。
高い成約率を出したい場合には、
そもそも本質的なセールスのスキルが必要になります。