こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
以前私は、とある自己啓発のセミナーで
こんなことを言っている参加者にお会いしました。
「ゴチャゴチャ考えてないで、
直感のままに行動すればいいんだよ!
あのブルース・リーも映画『燃えよドラゴン』の中で
“Don’t think. Feel.”と言ってるじゃないか!」と。
私はこれを聞いた時に、噴飯ものでした(笑)。
なぜなら、考えることがそもそも苦手な人が
自分が直感のままに行動すること正当化するために
ブルース・リーの言葉を引用していたからです。
しかし、ブルース・リーは、そういった意図や文脈では
引用しないほうがいい人だと思います。
まず、ブルース・リーはワシントン大学という
とても優秀な大学を卒業しています。
そしてなんと、哲学科の出身なのです。
ですので、東洋哲学や西洋哲学に明るく、
高校で哲学の講師を務めたことさえありました。
さらに、哲学や武道の本を片っ端から読み漁り、
自宅が図書館化するほどの読書家でした。
ただ、映画の中で直感的なキャラクターを
演じていただけなのです。
なのに、前述したセミナー参加者は
ブルース・リーを直感的な人だと考えたのでしょうね。
まことに浅学としか言いようがありません。
ちなみに、直感と論理については、
過去に書いたこちらの記事を読んでみてください。
ご参考:直感と論理
直感が常に正しいわけではないので、
論理と直感の使い分けが必要なのです。