こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
以前私は、会社員として優秀な人が起業しない理由について
書いたことがあります。
ご参考:優秀な人が起業しない理由
これについて、興味深いご感想をいただきました。
会社員として優秀な人が起業しない理由として、既に満たされており、忙しくて副業に取り組めないという理由もあるのですが、
起業すると(一時的には)年収ダウンになり、稼ぐ金額と自分の価値を同一視してしまうので、起業に今一歩踏み出せないという理由もあると思います。
また、外資系コンサルティング会社や上場企業など、世間的に知名度のある組織と自分の価値を同一視しており、それを離れることによる恐怖感もあるのではないかと感じました。
別に、組織から離れた事で人間的な価値が変わる訳ではないのですが。
ご感想ありがとうございます。
この方は「お金の心理学」の参加者なのですが、
心理について、とても鋭い洞察ですよね。
また、ご返信をお待ちしています。
上記はどちらかというとネガティブな理由ですが、
「起業しないのは、最先端技術に触れていたいから」
というポジティブな理由もあると私は思います。
私は起業しているので分かりますが、
起業をすると最先端技術に触れられないのです。
なぜなら、最先端技術って、大企業の商品開発部とか、
大学の研究室でしか触れられないからです。
たとえば、スマートフォンなどの新製品を触って、
「ああ、これが最先端技術か!」
と感動している消費者がいますが、
商品化されている時点で
すでに最先端技術ではありません。
最先端技術は、商品に組み込まれる5年以上前に、
大企業の商品開発部や大学の研究室などで
とっくに研究されているからです。
ですので、起業をしてしまうと、
最先端技術に近づけなくなるのです。
昔であれば、大学の研究室が最先端でしたが
今はグーグルやフェイスブックなどの企業が、
優秀な大学教授を自社に引き抜いています。
そのため、自動運転車とか宇宙ロケットの開発も
最近ではテック企業がしていますよね。
このように、優秀な大学教授が企業へ移り、
最先端技術を商品化していく流れは、
今後ますます加速していくでしょう。
たとえば今は、大学の教授から
ノーベル化学賞や物理学賞などが
たくさん選出されていますよね。
私は、これらのノーベル賞は
企業の中からたくさん選出される時代が
そのうち来るのではないかと思っています。
それこそ、青色LEDのノーベル物理学賞で
日亜化学工業の中村修二さんが選出されたように。
それゆえ、最先端技術が好きな人の場合、
会社員をやめてしまうと、
そこから遠ざかってしまうのです。
知的好奇心が強くて、かつ頭がいい人にとっては、
起業すると刺激が減ることでしょう。