こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
私の文章を読んでいる人の中には
まだ駆け出しのコンサルタントもいるでしょう。
そこで、私もコンサルタントの端くれとして
そういった駆け出しの人に対して、
今日は僭越ながら、講釈をたれようと思います。
さて、私たちコンサルタントというのは、
「口だけは達者な人間だ」と
世の経営者から思われています。
なぜか?
それは、私たちコンサルタントの多くが
決断の重みを知らないからです。
口だけで、マーケティングのアドバイスをしたり、
見た目はキレイな戦略を立案したりしていますが、
そのアドバイスに覚悟がないのです。
個人事業主などの小さい会社ならまだしも、
大きな会社になればなるほど、
決断がもたらす影響は大きくなります。
なぜなら、決断とはトレードオフだから。
誰かを幸せにするという決断は、
同時に誰かを不幸にすることに他ならないのです。
私たちコンサルタントがアドバイスをした刹那、
経営者は、例えばこう思うのです。
「もし、このアドバイスを実行するとなると、
最低10人の外注をクビにすることになるだろうな。
そして、何十年もお世話になってきた
あの社員のメンツを潰すことになり、
居場所がなくなって彼は退職することになるだろう」
決断をするということは、
こういった覚悟を背負うことと同じです。
そして、私たちコンサルタントに対して、
世の経営者は同時にこうも思うのです。
「この、口だけコンサルタント野郎め。
お前に、俺の覚悟や苦しみが背負えるのか?」
そして、彼らは私たちコンサルタントの瞳を睨み、
私たちの覚悟の量を図るのです。
そのときに、もし私たちの瞳の中に
覚悟が宿っていなければ、その時点で終わりです。
「やはり、こいつは口だけだったな。
こいつのアドバイスは聞くに値しない。
今月でこいつとの契約は切るしかないな」
そう判断されるのです。
逆に、私たちコンサルタントの瞳の中に、
その経営者以上の覚悟が宿っていれば、
彼らは私たちの言うことを聞いてくれるのです。
「ほう、こいつはいい目をしている。
私以上の覚悟を背負っているなら、
どれ、今回のアドバイスをきいてみようか」と。
ですから、駆け出しのコンサルタントに対し、
私は1つ問いたい。
経営者が自分のアドバイスを
聞いてくれないと嘆く前に……
あなたに、経営者以上の覚悟はあるのか?
もしないなら、それこそが
アドバイスを聞いてくれない本当の原因。
経営者があなたを舐めてくるのは
あなたに舐めた覚悟しかないからです。