こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
数年前、SEOの業界において
話題になっていたニュースがあります。
それは、プロ野球のチームを所有する、
とある上場企業が運営するキュレーションサイトが
「読者の役に立たない記事」を多く掲載していたことです。
まあ、その会社は、以前もコンプガチャなど
顧客を無視した経営をしていたので、
それ自体には驚きませんでしたが。
そこで今日考えたいのは、
ビジネスにおける「理念」の役割です。
私は、お金なんて所詮ツールなので
稼ぎたければいくらでも稼げばいいと思っています。
ですが、お金を稼ぐ過程において
顧客に不利益を与えてしまうと
社会から制裁を受けてしまうわけです。
例の、コンプガチャ規制もそれです。
さて、哲学者ミルが、著書『自由論』において
功利主義における自由をこう定義しました。
「自由とは、他者の功利を害することなく
自分の幸福を追求する自由である」と。
これは、定義であると同時に、
我々に対する警句ではないでしょうか?
つまり、理念とは「他者の功利を害さない」ための
ブレーキだと私は信じたいのです。
己の幸福として、お金を追求する自由は
あまねく人々が持っているけれども、
そこには例外があります。
他者の功利を害してはいけない、という例外が。
その例外を守ってくれるためのブレーキが
理念ではないでしょうか。
言い換えれば、ビジネスとは
他者の功利を害することなく
自分の幸福を追求する行為だということです。