こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
私はヒーリングというものが基本的に嫌いです。
それは、色々と心理学の技術を使って
クライアントと向き合ってきた過程で
ヒーリングというものがとても邪魔だったからです。
※ここでいうところのヒーリングとは、
不安や怒り、悲しみ、無力感などの
ネガティブな感情を消してあげる技術のこと。
なぜ、そういった技術が邪魔かというと、
ネガティブな感情を消してしまうと、
「自分のメンタルと向き合って、現状を変えよう!」
という自分を変えようとするモチベーションが
なくなってしまうからですね。
言ってみれば、ヒーリングというのは
モルヒネと同じで対処療法なのです。
気持ちよくなって、依存性があるという副作用も
モルヒネとまったく同じ。
ですので、私は根本治療をするためには
ヒーリングは必要ないと思っています。
自己変革のモチベーションを引き出すために
私はあえて精神的な苦痛をクライアントに
与えたりしますが、その後にヒーリングをされると、
「なんて、邪魔なことをするんだ!」
という気持ちになりますね(笑)。
モルヒネというのは病院内で厳重に管理されていて、
死を待つのみの痛みに苦しむ末期がんの患者とか、
ごく一部の患者にしか使われないですよね。
痛みに苦しむ患者がモルヒネを求めたとしても、
医者は何くわぬ顔で、
「これがモルヒネですよ。点滴に入れておきますね」
と言って、“モルヒネが含まれていない偽薬”を
点滴に入れる場合も少なくありません。
それでもプラセボ効果によって
患者の痛みは十分に減るからです。
下手にモルヒネを打ってしまうと、
副作用の便秘に悩まされることになりますからね。
これと同様に、ヒーリングというのも
基本的に使わなくてもよいスキルなのです。