
こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
前回から、「人との距離感がわからない、愛着障害」
というシリーズ形式の記事を書いています。
第1回目は、愛着障害とは何かや、
幼少期に愛着を築くことの重要性について
エビデンスに基づいてお伝えしました。
愛着とは「ひだまりのような安心感」のことであり、
幼少期に愛着を築けないと、大人になっても
孤独感や空虚感に苦しむことになるという話でしたね。
もしまだ読んでいない場合は、
ぜひ前回の記事を読んでみてください。
さて、私たちはいったい何が原因で
愛着障害になるのでしょうか?
もし、あなたが愛着障害に心当たりがあるなら
どんな育てられ方が原因だったのか、
気になりませんか?
第2回目では、
愛着障害を引き起こす3つの主な原因について
具体例を交えて解説します。
この原因を知ることで、
あなたやあなたの周りの人の
生きづらさのルーツが見えてきます。
ぜひ最後まで読んでください。
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『 人との距離感がわからない、愛着障害(第2回目)』
育て方が愛着障害を引き起こす
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愛着障害には原因は色々あるのですが、
特に深刻な影響を及ぼす順番に3つ紹介します。
【1.親からの虐待】
1つ目の原因は、親からの虐待です。
つまり、身体的・精神的な虐待や、
ネグレクト(育児放棄)です。
このわかりやすい例は、
映画『ジョーカー』の主人公、アーサー・フレックです。
https://www.cinematoday.jp/news/N0112149
この映画、見たことありますか?
見ていない人のために解説すると、
彼はピエロとして働くコメディアンです。
幼少期に母親からの虐待を受けて育ちました。
その結果、「自分は愛される価値がない」
という根深い孤独感が彼の中に生まれました。
そのため、大人になっても仲間との間で
適切な距離感が分かりません。
他人を笑わせたいのに、笑い者になってしまい、
孤独感が強化されてしまうのです。
悲しいでしょ?
また、虐待という点で言えば、私自身もそうです。
私も父親からゴルフのパターで殴られたり、
お風呂に沈められたり、体罰がありました。
また山に捨てられたこともあります。
ちょっとしたデスゲームですよねw
そのせいで、
私は愛着障害になりました。
私は24歳のときに起業をして、
30歳位のときにはビジネスで小さな成功をしました。
欲しいものは割と何でも買えるようになりましたが、
それでも「自分には価値がない」という
恐怖が消えなかったんですよね。
この感覚わかりますか?
自己肯定感が異常に低くて、
「生きてるだけで大赤字」みたいな感じでした。
「生きてるだけで丸儲け」の反対です。
まぁ、そんな境遇でもなければ、
人に教えられるほど心理学を勉強はしないです。
【2.過保護・過干渉】
2つ目は過保護・過干渉です。
この有名人は、文豪の太宰治です。
彼は裕福な地主の家に生まれ、
幼い頃から使用人に囲まれ、
何不自由ない生活を送っていました。
いわゆる温室育ちです。
「ヌルゲーの人生じゃんw」
と思いませんか?
逆ですよ、無理ゲーの人生だったんです。
まず、父親は多忙だったため、
太宰治はあまり会えませんでした。
次に、母親は病弱だったので、
彼の養育は使用人に任せられていました。
しかも、本人の意思で何かをする前に
使用人が先回りしてしまうため、
自立心や挫折への耐性が育ちにくかったのです。
さらに、太宰治の家には厳しいルールがありました。
「家の名に恥じない選択をせよ」ということで、
進学や職業を選ぶ自由がなかったのです。
ガチでガチガチな家庭ですよね。
このような過保護・過干渉の環境は、
太宰のメンタルに影響しました。
「私は恵まれているはずなのに、
なぜ心がこんなにも虚しいんだろう」と
彼は感じていました。
彼の代表作である『人間失格』は、
そうした彼の苦悩が赤裸々に描かれています。
この小説、読んだことがありますか?
私も思春期に読みましたが、
まさに愛着障害そのものでした。
というか、私は共感しすぎて、
読んだときに辛くなってしまいました(笑)
ご存知のとおり、太宰は小説家として大成功しました。
しかし、その実績を周りから高く評価されても、
それを自分の能力だと素直に受け入れることが
できなかったのでしょう。
彼はひたすら自己否定を繰り返しました。
いわゆるインポスター症候群です。
最終的に、
彼がどうなったかは有名ですよね?
心中という形で38歳という若さで入水自殺をしました。
なぜなら、彼はどれだけ周りから評価されても、
それを受け入れることができなかったからです。
【3.親の共感性が低い】
3つ目の原因は、親の共感性が低いことです。
わかりやすい事例は、
アーティストの浜崎あゆみさんです。
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0D186LCDQ/pp2203-22/ref=nosim/
彼女がわずか4歳のとき、父親が蒸発したんです。
彼女は、なぜ父親がいなくなったのかわからず、
「私は親に捨てられた……」と感じていたはずです。
残されたのは、母親と祖母だけ。
さらに、母親は共感性が低く、
彼女の子育てを満足にしなかったのです。
可愛そうですよね。
そのため、彼女はほとんど祖母に育てられました。
彼女は思春期にスカウトされ、
芸能界に入ります。
そして、多くの人に愛される存在になろうとしました。
それは幼い頃に得られなかった
「無条件の愛」を求める彼女の心の叫びでした。
あなたは浜崎あゆみさんの曲、好きですか?
私はそれほど好きではないのですが、
1曲だけ好きな曲があります。
それは『A Song For ××』という曲です。
なぜなら、
愛着障害そのまんまな曲だからです。
歌詞を一部引用します。
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いつも強い子だねって言われ続けてた
泣かないで偉いねって褒められたりしていたよ
そんな言葉ひとつも望んでなかった
だから解らないフリをしていた
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ちょっとせつなくないですか?
この部分は、浜崎あゆみさんと母親との関係を
表していると思われます。
要は、彼女の母親は、
自分の思う通りに行動したときだけ、
浜崎あゆみさんを褒めていたんです。
でも、浜崎あゆみさんは
「ありのままの自分を受け止めてほしい」と
感じていたんです。
悲しいでしょ?
このように、親の共感性が低いことが、
浜崎あゆみさんの人生に暗い影を落としたのです。
以上が愛着障害の原因です。
まとめると、「虐待」、「過保護・過干渉」、
「親の共感性が低い」の3つですね。
それ以外だと、次のような原因もあります。
・川端康成のように、生まれてすぐに両親と死別した
・スティーブ・ジョブズのように、
生まれてすぐに養子に出された
・マリリン・モンローのように、
親が精神的に不安定だった
・ビル・クリントンのように、
親がアルコール依存症だった
あっ、有名人の話が続きましたが、
誤解しないでくださいね。
「有名人とはちがって、私はただの凡人なんだよなー」
などとは考えないでくださいね。
ただ単に、わかりやすくて有名だから
紹介しているだけです。
私たち一般人も、
「こういうことが原因で愛着障害になるんです」と
伝えたいだけです。
他意はありません。
さて、ここまで話を聞いて、
「あれ、もしかして、愛着障害の原因に
私も当てはまってるかも?」と思ったかもしれません。
そこで次回の記事では
愛着障害の人の特徴を解説します。
ぜひ、自分やあなたの周りの人に当てはめなが
読んでみてください。
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以上、「人との距離感がわからない、愛着障害」の
第2回目でした。
次回の記事も、楽しみにしていてください。




















