こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
ビジネスの世界には、わけのわからない迷言や
エビデンスのない精神論が多くあります。
エビデンスを重視している私からすると、
噴飯ものの教えばかりです(苦笑)。
たとえば、私の知人が元Canonの敏腕営業マンから
セールスの極意を聞いたそうです。
すると、その営業マンはこんな名言(迷言?)を
語っていたと言います。
「断られてからがセールスの始まり」と。
つまり、お客さんが断ってきたときに
なんとか言い返して説得するのが
その営業マンのセールス手法だったのです。
たとえば、「ちょっと予算オーバーだし、
今回は購入するタイミングじゃない気がします」
と、お客さんが断ってきたとします。
その場合に、
「たしかに、料金は気になるかもしれません。
ですがだからこそ、お客さんにピッタリなんです!」
などと、切り返すわけです。
こうしたセールスのテクニックを「応酬話法」と言います。
まあ、その営業マンは年間2億円以上の
営業成績があったそうなので、
応酬話法でも売れるには売れるのでしょう。
ただ、こうした応酬話法で説得ばかりしていると、
ほとんどの人はセールスが嫌になります。
なぜなら、お客さんが露骨に嫌な顔をしたり、
めんどくさそうにしていたりするのに、
押し付けるように説得する必要があるからです。
セールスが終わってから
「さっきの言い方は、我ながら独りよがりだったな」
と、後悔する日も多いでしょう。
何より、こうした説得するセールス手法は、
成約率が低く単純に売れにくいのです。
当たり前ですよね?
お客さんは一度断ろうとしているのですから。
これはたとえるなら、別れた恋人と
なんとか復縁するような難しさがあります。
嫌がっている相手に考え直してもらうのは、
ストレートに仲良くなるよりハードルが高い。
もちろん、膨大なセールスのテクニックの1つとして
たまに応酬話法が使えることは否定しません。
ですが、応酬話法をメインの武器にすると、
売れにくい上にストレスまみれになるので
私はまったくおすすめしていないのです。
そんなテクニックで心をすり減らすよりも、
無理な説得をせずに売る方法を身に付けた方がいい。
だからこそ私の講座では、
苦行にならないセールスの手法を
お伝えしたいと考えています。
相馬一進