こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
先日、講座ビジネスをしている人が
次のように言っていました。
「自分と同じように仕事ができる弟子を
育てようとしているんですが、上手くいきません。
見込みのありそうな人を指導してみても、
すぐに辞めてしまうんです」
この話を聞いて、
「あなたのやり方では上手くいくわけがない!」と
私は厳しく指摘しました。
なぜなら、100%自分と同じことを
他人にやらせようとするのは
弟子クラッシャーの行動だからです。
というのも、人間は性格や強みが千差万別なので、
全く同じことはできません。
そのため、無理に自分のやり方を押し付けると、
心身がクラッシュする(壊れる)だけになります。
以前の記事で書きましたが、
有名人で言うとアニメ監督の宮崎駿さんが
典型的な弟子クラッシャーです。
ご参考:師匠が弟子を潰すとき
宮崎駿さんは自分のやり方だけを弟子に押し付け、
他のやり方を否定しがちなようです。
結果、何人もの弟子が宮崎駿さんの元で
才能を発揮できずに辞めていったと言われています。
では、こうした弟子クラッシャーにならないように
ビジネスを人に任せるにはどうすればいいのか?
それは、自分と同じことをできなくても
運営できる仕組みを作ることです。
たとえば、『7つの習慣』の企業研修は、
すでに76か国に広まっており
年商700億円の研修ビジネスになっています。
当然ながら、著者のスティーブン・R.コヴィー博士と
同じように指導できる講師はほとんどいません。
コヴィー博士と100%同じように話せる人は、
76か国に1人もいないでしょう。
だからこそ『7つの習慣』の企業研修では、
コヴィー博士ではなくても運営できるように
動画やワークを使っています。
具体的に言えば、3日の企業研修でであれば
時間の半分くらいを認定講師が解説し、
残りの半分が動画の視聴やワークです。
動画にはコヴィー博士が登場するので、
認定講師では足りない権威性の部分を
動画で補えるのです。
この例からもわかるように、
せいぜい半分くらい任せられる講師がいれば上等で、
それ以上を求めるのは非現実的です。
お金が潤沢にある年商700億円の研修ビジネスでさえ
100%同じことができる講師がいないのであれば、
私たちのような小さな企業では絶対に無理でしょう。
自分と同じことをやるように他人に押し付けると、
弟子クラッシャーになるだけですので
絶対にやめてください。
相馬一進