こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
私がセミナー業界にいて感じているのは、
「弟子になるな!」、あるいは「弟子をとるな!」
ということです。
自分から進んで弟子になろうとする心理の1つは、
幼少期に親に認めてもらえなかった人が、
師匠という代理の親に認めてもらうことです。
それは、「私は親に認めてもらえなかった」という
自身の欠乏感を埋めようとする行為なのです。
もちろん、飲食業界のように、弟子入りしないと
まともに技術を教えてもらえない世界もありますので
すべてがこの限りだとはいません。
ただ、自分から進んで弟子入りしようとする人には
こういった心理がある場合が多いと私は考えています。
ですが、自分の欠乏感を埋めたいという願いは
叶わないことが多いでしょう。
それにはいくつか理由があります。
例えば、師匠が弟子の才能に対して、
「こいつは、私の才能を超えるかもしれない」
と恐れを感じてしまう場合があるのです。
そうすると、業界の伝統だとか歴史という言葉を使って、
「お前は、業界のことがよくわかっておらん!」と言って
弟子の才能をつぶしてしまうのです。
もし、師匠が弟子よりもはるかに優秀だったとしても
弟子をつぶす人はたくさんいます。
それは、その師匠の優秀さがべき論から来ているとき。
そのべき論の条件を満たせない弟子を
師匠は過小評価してしまうのです。
例えば、この動画を見てみてください。
これは、師匠の宮崎駿監督が弟子をつぶす瞬間です。
宮崎駿監督の中でのべき論では
許せないものに対して嫌悪感を持ち、
弟子をつぶしている瞬間なのです。
私は、宮崎駿監督は偉大な監督だとは思いますが、
アニメ業界でもっとも多くの弟子を
つぶしてきた人物だとも感じています。
今日のまとめ。
誰かに弟子入りをすることで、
師匠という代理の親から認めてもらおうとする人は、
その願いは達成できないでしょう。
弟子になる側も、師匠になる側も
こういった人間関係がもつれる心理は
よく理解しておいたほうがいいと思います。