こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
「ビジネスでは強みを伸ばすことが重要だ」と
多くのマーケターやコンサルタントが説いています。
この主張については、
私も諸手を挙げて賛同しています。
弱みは放置して、強みを伸ばすことに
フォーカスしてほしいのです。
ところが、この主張に対して、
次のように反論する人がいます。
「そうは言っても、弱みのせいで、
ビジネスが低迷する場合もあります。
やっぱり弱みの克服も必要じゃないですか?」と。
私から見るとこういった人は、
「すべてを自分一人でしなければいけない」
という無謀な前提を持っているように思います。
言い換えると、
「他人と協力し合って、弱みを補完する」
という視点が抜け落ちているのです。
たしかに、弱みのせいで
ビジネスが低迷する場合はあるでしょう。
たとえば、プログラミングが得意だという
強みを持っている人がいたとします。
その人が「プログラミングは得意なのに、
営業が苦手なせいでサービスが売れない」
と悩むケースはあり得ます。
これは弱みのせいで問題が起きていると言えるでしょう。
ですが、この場合であっても、
苦手な営業を練習する必要はありません。
なぜなら、苦手なことを練習したところで、
平均以下のレベルにしかならないからです。
100点満点中20点のレベルのスキルを
30点、40点……と伸ばしたところで、
ビジネスで通用する水準にはなりません。
そうではなく、営業が得意な人を仲間にして
一緒に手伝ってもらうなど、
他人と協力し合ってビジネスを伸ばしたほうがいい。
これが、弱みの補完という意味です。
実際、マイクロソフトの創業者のビル・ゲイツには、
会話力が低いという弱みがあると言われます。
その会話力の低さは、比喩や冗談が通じないほど
ヒドいレベルだそうです。
たとえば、
「◯◯という商品にそんな安い値段をつけたら、
犬でも売れる!」
と日本人が言ったときに
その意味がビル・ゲイツにはわからなかったそうです。
ビル・ゲイツは、
「えっ、日本では犬が営業できるの!?」
と質問したといいます(笑)。
こんな弱みを持っているビル・ゲイツですが、
巨額の富を築いているのは、あなたも知ってのとおりです。
ビル・ゲイツは苦手な営業を得意な人に任せたので、
ビジネスで結果を出せました。
もし弱みを克服しようとして
下手に会話セミナーなどに通っていたら、
今でも結果が出ていなかったでしょう。
あなたも強みを伸ばしながら、
他の人と協力し合って弱みを補完してください。
誰しも遺伝的に苦手なことがあるので、
弱みを克服しようとすると、
何も結果が出せなくなってしまいます。
世の中にはこうした前提を知らずに、
あらゆるスキルをすべて教えようとする
レベルの低い講師もいます。
そういった視点の低い人からは、
ビジネスを学ばずに離れてください。