こんにちは。
相馬一進（そうまかずゆき）です。
職人気質でビジネスに苦労している人が
次のように言っていることがあります。
「私はセールスとかマーケティング、
コピーライティングとかがわかりません。
なので、本当はそういった分野から離れて
学者にでもなりたいです」
これと似たような発言をする人を、
過去に何度も私は見かけました。
おそらくこういった人は、学者になれば
セールスやマーケティングと無縁になり、
好きな分野に没頭できると考えているのでしょう。
また、学者にはそれなりの収入や権威性、
あるいは「頭が良い」というイメージがあるので、
その点にも憧れがあるのかもしれません。
ですが、ここで残酷な事実があります。
それは、学者になったところで、
セールスやマーケティング、コピーライティングからは
逃げられないということです。
というのも、イメージとは裏腹に
こういったビジネスのスキルは、
学者の世界でも重要だからです。
たとえば、科学論文であっても、
コピーライティングのスキルを使っているほうが
世界的に高く評価されることがわかっています。
その根拠となるのは、
2016年のワシントン大学の研究結果です。
一般に科学論文と言えば、純粋な研究の質で
評価されそうなイメージがありますよね？
ところが、世界的に高く評価されている科学論文を
あらためて精査してみると、
文章のテクニックが大きく関係していたのです。
「えっ、論文にもコピーライティングが有効なの？」
と思うかもしれませんが、そのとおりです。
具体的には、読み手の感情を揺さぶる表現を使ったり、
ストーリー仕立てにしたりした科学論文のほうが、
世界的に繰り返し引用されるとわかりました。
※一般に科学論文は、引用回数が多いほど、
学会への影響が大きく評価が高いと言われます。
素人の読者はもちろん、科学者同士の間でも、
文章のテクニックで評価が変わっていることが、
調査結果として明らかになったのです。
また論文の他にも、学者が研究費を増やしたり、
人材を集めたりするためにも、
セールスやマーケティングが関係するでしょう。
とくにノーベル賞などの賞を取るときは、
人脈や政治が関係するとよく指摘されています。
つまり、セールスやマーケティング、
コピーライティングが関係しない分野なんて
現代社会にはほとんど存在しないのです。
もちろん、私も学者は尊敬していますし、
素晴らしい職業だと思っています。
ただ、ビジネスが上手く行かない人が、
現実逃避でなりたがる職業ではない。
どの分野であっても、セールスやマーケティング、
コピーライティングのスキルは必要だからです。
あなたも現実逃避をしていないで、
こういった本質的なスキルを身につけてください。
これらのスキルを身に着けなくていい職業なんて、
低収入のフリーターくらいしかありません。
