こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
世の中の成功者の中には、
「努力は裏切らない」と、しきりに言う人がいます。
ただ、とらえ方にもよりますが
「努力は裏切らない」という言葉が、
私には欺瞞(ぎまん)に思えるのです。
たしかに「努力は経験になるから裏切らない」
という意味なら、ある程度はわかります。
しかし、「努力すれば結果が出るから裏切らない」
という意味なら噴飯ものです。
なぜなら、いくら努力をしても結果が出ないことが
現実に数多くあるからです。
たとえば、元SMAPの中居君を思い出してください。
中居君は30年近くの間アイドル活動をしていました。
大手事務所に所属して、
全国ツアーや音楽番組出演のために、
ボイストレーニングも受けていたと言われます。
にもかかわらず、笑えるほど音痴ですよね。
あまりにも歌が下手過ぎて、
多くのバラエティ番組でいじられていたほどです。
芸能人としては大成功していますが、
歌手としては底辺レベルだと言えます。
「努力は裏切らない」と言う人は、
まさか中居君が努力不足だと言うのでしょうか?
バカを言うな、バカを(苦笑)。
あの中居君の音痴ぶりからわかるのは、
「才能がない分野は何万時間も努力したところで
結果は出ない」ということです。
そして才能が必要なのは、
何も中居君のような歌手活動に限りません。
執筆やセールス、外国語、数学的能力、記憶力など
ビジネスに関係するスキルも同様です。
すなわち、あなたの才能がない部分は、
何万時間も努力をしたところで、
天井にぶつかったように成長が止まります。
そして、ここで言う「才能」とは、
シンプルに遺伝的な特性のことです。
つまり、あなたの遺伝子に逆らった努力は、
決して結果につながりません。
本を読んでも、セミナーに参加しても、
専門家からフィードバックを受けても、
あなたには結果が出せない分野があるのです。
これは行動遺伝学や心理学の研究からも
示唆されている残酷な真実です。