こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
「人を行動させたいときは、
数字を見せるより、ストーリーを語れ」
これは、セールスの世界でよく言われる話です。
つまり、小難しい統計情報を見せるより、
体験談を語った方が売れる、ということです。
これは基本的にその通りなのですが、例外もあります。
たとえば、ノロウイルスが手洗いで予防できることを
誰かに説明するとしましょう。
その際に、手洗いを忘れて感染してしまった人の
ストーリーを話すのも、1つの手段です。
ただ、単純に次のように言う方法もあります。
「手に付着したノロウイルスは、ハンドソープをつけて
10秒のもみ洗いと15秒のすすぎを、
2回するだけで10万分の1以下まで減ります」
※東京都健康安全研究センターの発表です。
10万分の1という数字は、医学の専門家ではなくても
直感的にわかるレベルです。
これほど大きな差が出ているのであれば、
数字で伝えても、人を動かすことはできます。
そもそも、一般的に「数字を使わない方がいい」
とされるのは、多くの人が細かい数字の違いを
理解できないためです。
だからこそ、素人にも伝わるほどの差がある場合は、
数字を使うのも悪くはありません。
もちろん、その数字にくわえて、
ストーリーや比喩を混じえれば、
さらに説得力は高まります。
このように、テクニックは前提を理解した上で、
使い分けることが重要です。
「◯◯は正解」「××は間違い」のように
思考停止しないようにしてください。