こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
私のセミナーに、カルト宗教出身の人が
たまに参加してくることがあります。
子供の時に親が選んだカルト宗教に入信し、
大人になってから生きづらさに悩んだあげく、
私のところに来るわけです。
私はこれは本当にむずかしい問題だと思います。
大人が自分の意思で帰依したのならまだしも、
「自分の親がカルト宗教に入っているから」
という理由で子供の時から入信させられた人は
宗教の選択のしようがないからです。
子どもは常識も知らず、選択基準もないので、
カルト宗教の教えが自分の常識になってしまいます。
さらに、子供は自分の常識と自分自身が同一化しやすく、
もし自分の常識を否定されると、
まるで自分が否定されたかのように感じてしまいます。
ですので、カルト宗教の教えを捨てることが難しく、
世の中の矛盾や不条理を飲み込めず、
生きづらさを感じてしまうわけですね。
その矛盾や不条理に気づいたときに、
どうしてもカルト宗教の教えに戻ってしまうのです。
そういったときにするとよいことは、
矛盾や不条理を直視することですね。
「どういう考え方に変われば
矛盾や不条理が起こらないか」を考えさせるのです。
もちろん、カルト宗教の教えすべてを捨てる必要はなく、
日常的に生きづらさを作ってしまう部分だけを
修正すればいい、というのが私の考えです。
たとえば、かの有名な天文学者コペルニクスは
もともとキリスト教の司祭でした。
しかし、天文学を学び、観測を続けていくうちに
天動説が誤りかもしれないことに気づいてしまいます。
そこで、コペルニクスは偉大にも、
自分の常識であった天動説の教えを捨てて、
地動説へ修正しました。
文字通り、コペルニクス的転回です。
このように矛盾や不条理があったときに、
思考停止してしまって、カルト宗教の教えに
戻ってしまわなければいいのです。
「どういう考え方に変われば
矛盾や不条理が起こらないか」と考え続けた結果、
コペルニクスは地動説を選んだわけですから。