こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
私が心理学のセミナーを開催すると、
「能力の低い自分」や「弱々しい自分」を人前にさらけ出して、
周りの人の注意をひこうとする参加者がたまにいます。
それどころか、女性の参加者の場合だと、
涙を流して周りから助けてもらおうとする場合さえあります。
つまり、アニメ『アルプスの少女ハイジ』に出てくる、
本当は立てるのに立てないふりをするクララのごとしです。
大抵の場合、そういった参加者は収入も低く、
人生が全くうまくいっていません。
例えば、私がセミナーの中で
「〇〇について考えてみましょう!」
と課題を出したとします。
すると、この手の人は「全く思いつきません……」と言って、
周りの人から課題の答えを教えてもらおうとするのです。
つまり、「自分1人ではできない」とアピールして、
課題を解くのを周りに助けてもらいながら、
同時に心の中ではニヤリとほくそ笑んでいるのです。
「やったぜ、これで自分でやらずに済んだぜ!」と。
ですが、私にはこの手の方法は通用しません。
私はすぐに見破って、こう言います。
「私に、その方法が通用すると思ったら大間違いです。
絶対に助けませんので、ずっと泣いていてください。
そうやって、周りから何でも助けてもらって、
最悪な人生を今後も送ってくださいね、クララさん」と。
同時に、他の参加者に対して、私はこう言います。
「他の皆さんは、絶対にクララさんを助けないでください。
この人は今までこうやって、弱い自分をさらけ出すことで
周りから助けてもらう生き方をし続けてきました。
もしこの人が本当に人生を変えたければ、
依存するのをやめて、自分の足で立つ必要があります。
涙を流しているから可哀想だと思ったら、
クララさんの術中にはまっていますよ」と。
病気になることで得られるメリットのことを
疾病利得(しっぺいりとく)といいますが、クララのように
メリットを得るためにみずから病気になる人もいます。
同様に、「自分1人ではできない」とアピールして、
みずから情弱(じょうじゃく:情報弱者の略称)になって
メリットを得ることを、私は「情弱利得」と呼んでいます。
こういう人は、「周りからの助け」という
メリットさえ与えなければ、自分で立てるのです。
私の仕事は、自立を促すことなんですね。